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裏庭でハリネズミを発見!

2019.10.09 23:05|アイルランドの自然
つい先週のことです。外でハーリングの練習をしていた息子のショーンが裏口から顔だけ出して、「マミー、サム(犬)がさっきからずっと鳴いてるの、聞こえるでしょう?裏庭の木に向かって吠えてるんだよ。木の上に猫がいるのかと思って見てみたんだけど何もいないんだよね。なんだろう?」
我が家の犬サムは、飼い猫たちと追いかけっこをするのが大好きです。一方的に追いかけまわしているのではなく、時には猫がサムを追いかけていることも。こうして家の周りの広い庭を遊びながら駆け回っているのです。夜は納屋に保管してある藁の中で一緒に寝ていたりして、仲良しこよしの犬猫たち。

しかしこの時ばかりは猫との追いかけっこではないようで、ショーンの言う通りサムが木の周りをうろうろしながら吠えているのが見えます。

「ちょっと見に行ってみよう」

それほど大きくはない木の枝のどこを見回しても、猫の気配はありません。

「サム~、何をそんなに吠えてるのよ~」と足元でしっぽを振るサムに話しかけた時、木の下の地面に何かが転がっているのが目に入りました。

「あっ!」

なんと、ハリネズミではありませんか。

ハリネズミ2019 (2)

しゃがみこんで、おそるおそる近づいてみます。一見ボール状のたわしのように見えるハリネズミは防御態勢に入っており、顔や手足は見えません。体に無数に生える茶色やグレイのトゲはいかにも鋭く、これではどんな天敵も寄せつけないことでしょう。

私がまじまじと観察している間、ハリネズミはピクリとも動きません。もしかして、死んでる?それにしては目立った外傷もありません。目を凝らして見ていると、呼吸をしているせいでほんのわずかですが体が上下に動いています。よかった、生きてる!

サムはハリネズミを攻撃する様子もむろんなく、「ね?すごいもの見つけたでしょう?」とでも言わんばかりの笑顔で私を見上げています。一度家に戻って家族全員に「あのね、やっぱり猫じゃなかった。別のもの。サムがハリネズミを発見したんだよ」と報告すると「ハリネズミ!どれどれ」と言ってパットも娘のリラもショーンもみんなわらわらと外に出てきます。
依然として同じ場所から動いていないハリネズミは、どうやらこの木の根元にパットが積んだ干し草の小山の中にいたようです。鼻のよいサムがこれを発見し、掘り起こしてしまったというわけ。

「うわー、本当だ。」
「あんまり大きいほうではないね」
「顔はどっちにあるんだろう?やっぱりこっち?」

などと言いながら、ハリネズミの周りにしゃがみこむ野次馬のごときオコナー家。
サムは自らの発見による私たちの反響に満足したようで、もう吠えません。

ハリネズミ2019 (1)

数分後にショーンがもう一度長靴をつっかけて見に行くと、ハリネズミの姿はもうそこにはありませんでした。取り巻きがいなくなり静かになったところで、より安全な場所へ移動していったのでしょう。

ハリネズミは夜行性の小動物で、英語ではヘッジホッグ(Hedgehog)と呼ばれます。Hedgeというのは「垣根」の意で、名前の通り石や低木で作られた垣根を棲み家にしていたり、森や牧草地にも好んで住みつくそうです。
この辺りでは決して珍しい動物ではないにしても、野生ですからそうひんぱんに見られるわけでもありません。
秋になると果物やベリーも食べるそうですが、ナメクジなど畑にとっての害虫も好んで食べることから、ガーデンにハリネズミが来ることはとてもいいこととされています。

我が家の庭でハリネズミを見たのは今回が初めて。

パットは「ハリネズミが来てくれた」と大喜びです。
確かに、3エーカーある我が家の土地で動物や虫が住みやすいようにとパットはいろいろなことを試しています。
少しずつ剪定をしてきれいにしている林では、この前初めてリスを見たそうです。
ショベルひとつで掘って作った小池には毎年カエルが卵を産みにやってきますし、そのほかの水生昆虫の姿も見かけるようになりました。今年の夏には色鮮やかな大小のトンボがやってきて、それは見事なものでした。
林の剪定で出た小枝の山はわざとそのままにしておきます。「ネズミやハリネズミが棲み家にするかもしれないからね」
落ちたりんごや梨も、放っておけば虫が食べたり、キツネなどの動物が夜間食しにやってきます。

人の手ですべての自然環境が整備できるとは思いません。でも、身近なところでできることはあります。我が家では除草剤も使わないので、その分ナメクジやいもむしに悩まされたりもしますが、虫が増えればそれを食べにくる小動物も増える。この循環は大事です。
そんな生物の多様性を家のすぐ外で感じられる私たちの暮らしは贅沢です。子どもたちにとってもいいことだし、私にとっては私たち人間の立ち位置を改めて確認させてもらえる機会のように感じています。

ハリネズミ、また来てね。
サムや猫たちに見つかったら・・・ちょっとやっかいですけどね。

ハリネズミ

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望月えりか

Author:望月えりか
書く人。日々の暮らしの様子をエッセイにしてお届けしています。
2004年よりアイルランド人の夫、一姫二太郎と4人でアイルランド西部の小さな村に暮らしています。
アイルランドの自然と伝統音楽に囲まれながらオーガニックな野菜作りと食生活、農家さんの羊毛で糸紡ぎ。アイルランド伝統音楽プロジェクト「ブラックバードミュージック」運営。フィドルを弾いたりフルートを吹いたり。
著書「見飽きるほどの虹 アイルランド 小さな村の暮らし」(出版舎ジグ)
新聞、雑誌等プレスへの寄稿文依頼はirishcountrylife@gmail.comまでお問い合わせください。

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