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友人から、羊毛のプレゼント その2

2019.09.20 12:22|毛糸と私
そんな経緯から、音楽仲間で農夫のマークからプレゼントされたサフォークという品種の羊の原毛。
紡いだ結果から先にご報告してしまうと・・・

立派な毛糸になりました!

マークの羊毛 (1)

確かに決して柔らかいとは言えないタイプの毛糸ではありますが、我慢できないほどの肌触りでもありません。私が一番最初に自分の手紡ぎ糸で編んだ、自分用のセーター(下に掲載した写真で私が着ています)と同じぐらいのかたさです。レッグウォーマーや何かのカバーなどを編むのに向いているかも。

ここ1年ほどメンバーとして仲間入りさせてもらっている紡ぎの会のリーダーの一人、サンドラさんにサフォークのウールについて訊いてみると、「そうね、紡ぐ者としてはお気に入りの品種には入ってこないと思うけど、ウール自体はあたたかくてなかなかいいと思うのよ」とのこと。飼育方法や羊の年齢によっても質が変わってくるそうです。

さて、今回はもう一つ試してみたいことがありました。
一度袋から取り出し、原毛の点検をするのです。
羊の原毛は、広げてみるとだいたい一枚のカーペット状になっています。どちらが表面でどちらが内側の毛か。ここが足の毛だな、とか、ここが背中、ということも見当がつくのです。原毛はまるごと使えるわけではなく、毛が細く柔らかい部分、あまりに汚れていて使えない部分、雨風にさらされてかたくなってしまった部分などさまざまです。あらかじめ点検をすることで、明らかに使えない部分を取り除き、紡ぎの工程に備える準備をするのです。

マークの羊毛 (3)

この日は雨が降っていなかったので、さっそく原毛を広げてみました。

マークの羊毛 (2)

触ってみて、毛が太すぎる部分は思い切って捨てていきます。糞やら藁やらで絡まった部分もさようなら。更には毛刈りの過程で短く切り過ぎた部分も、紡ぐのには不向きなので取り除きます。
しかしこの作業も楽ではありません。だんだん判断力が鈍ってきて、さっき捨てたばかりの部分がやっぱり使えるような気がしたりしてしまうのです。また、自分が一体どんな糸を作りたいのかということと関わってくるので、これがぶれてくると作業が滞ります。まだまだ経験が足りないなあ。

どうにかこうにか原毛の分別作業にきりをつけ、待望の紡ぎの作業にとりかかりました。

マークの羊毛 (4)

2玉紡いで、こちらはわざといつもよりも太めに紡いでみました。
毛の長さはまったく問題なし。マーク、合格合格。

紡ぎ終わった単糸を、今度は2本一緒に撚っていきます。だんだん糸らしい形になってきました。私はいつも原毛を梳かさず洗わず、そのまま紡ぐので、双糸に仕上がった時点でお湯を使い、洗浄します。何度もゆすいでいくと、羊本来のきれいな色が次第に姿を現します。

マークの羊毛 (8)

納屋には、大量の原毛が詰まったあの特大バッグがまだ転がっています。
全部使い切れるかどうかは別として、本当にありがたいプレゼントとなりました。以前から疑問に思っていた、食肉用の羊のウールが実際にどんなものなのかも、今回ようやく手がかりがつかめた気がします。サフォークは夢見るような柔らかさではないけれど、紡ぐには十分だし、紡いだ糸で何かを編んでいくことも十分可能であることが分かりました。ただのフィリングになってしまうなんて、やっぱりもったいないです。

それに、マークの羊毛を紡ぐ時間は幸せです。私にとっては、ただ紡いでいるという行為ではなく、私が細々とでもつながっているこの地に生きる人たちの存在を感じることができる体験であり、そんなつながりに感謝できる時間だからです。

ああやっぱりいいな、この地にあるものに寄り添う暮らし。食べものだけでなく、着るものも地産地消が少しでもできたらいいのに。
マークの娘さんは毛糸遊びが好きだと言っていたので、紡いだ毛糸を少しだけ玉にしてお返ししようと思っています。

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望月えりか

Author:望月えりか
書く人。日々の暮らしの様子をエッセイにしてお届けしています。
2004年よりアイルランド人の夫、一姫二太郎と4人でアイルランド西部の小さな村に暮らしています。
アイルランドの自然と伝統音楽に囲まれながらオーガニックな野菜作りと食生活、農家さんの羊毛で糸紡ぎ。アイルランド伝統音楽プロジェクト「ブラックバードミュージック」運営。フィドルを弾いたりフルートを吹いたり。
著書「見飽きるほどの虹 アイルランド 小さな村の暮らし」(出版舎ジグ)
新聞、雑誌等プレスへの寄稿文依頼はirishcountrylife@gmail.comまでお問い合わせください。

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