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一冬一枚、手紡ぎ&手編みのセーター 前編

2019.03.02 06:46|毛糸と私
ここ数年、冬になるとセーターを編んでいる私。一冬に一枚は作っているのかもしれません。
パットさんに編んだりもしますが、セーター編みの技術をもっと磨きたいと思っている私は、一にも二にも自分用のセーターばかりを編みます。まだ他人に編めるだけの経験が伴っていないと感じるのと、まずは自分で試着をし、着心地を確認したいからなのです。ちょうど快適と感じる袖の長さや首回り、胴の幅や脇、丈などは、日々着続けることでしか確認することができません。

実は、去年の冬に編み上がった自分用のセーターがもう1枚あります。こちらです。

ロピセーター2019 (5)

皆さんもどこかで見たことがあるのではないでしょうか。
北欧圏などによく見られる伝統的なセーターは、こんな風に胸元にきれいな色の模様が入っていますよね。このセーターは北欧のものとはまた違い、アイスランドという島国に伝わるセーターで「ロピ」などと呼ばれるのだそうです。以前から興味のあったスタイルのセーターで、2年前に日本に帰省した際に工芸店で編み方の載っている本を購入し、試しに編んでみたのです。

アイスランディックセーター2017 (1)

ロピを編むのなら、自分で紡いだ毛糸を使って編もう。
メインの色であるライトブラウン(ベージュかな)は、近所の農家で飼われる羊のナチュラルな色です。先日この農家を営む友人と会う機会があり、セーターを見せると「あ、このウールの持ち主、分かった気がする!ラッキーっていう名前のメスの羊なの。まだいるわよ」とのことでした。ラッキー!ウール、大切に紡いで大切に着ます・・・。
編み始めると、手紡ぎならではの素朴な風合いが編地いっぱいに広がりました。うわー、たまらなくかわいいぞ!

このスタイルのセーターの大きな特徴は、輪編みでできていることです。輪編みとは何かというと、4-5本の棒針を使って(もしくは輪編み用針を使って)ぐるぐると立体的に編んでいく編み方のことです。
皆さんが今着ているシャツやセーター、トレーナーを触ってみてください。両脇に縫い目がありませんか?つまり、普通の服は前身頃と後ろ身頃をそれぞれ作り、それを脇ではぎ合わせているのですね。これに対し、ロピのようなセーターは胴体部分を下から(上からの時も)輪状に編んでいくのです。袖もまた同様に。

胸元(ヨークと言う)の模様を編み始める直前は、こんな感じになります。

アイスランディックセーター2017 (2)

輪編みでそれぞれ編んできた両袖と胴部分の3つが、ヨークを編むことで合体するのです。
はぎ合わせる必要がないのでシンプルに編めるのと、ロピの特徴である弧を描いたようなヨークがきれいに現れ、見た目にも美しいセーターです。

ところが。

生まれて初めて編んでみたロピは、いざ着てみるとなんとヨーク部分が長すぎる!更には袖も若干短すぎることが分かりました。完全に私の誤算です。せっかく編み上がったとはいえ、これでは着ることができないセーターになってしまいます。ヨーク部分は色違いの毛糸が忙しく交差するので、最も時間の要する部分。これを、私はすべてほどいて編み直さなければならない・・・・・・。いやー!

ほどいて編み直すという作業は、編み物をする者にとっては避けては通れないプロセス。場合によっては何度もこれを繰り返すことで、ようやく納得のいく作品が完成します。

でもな~。苦労して編んだヨークをほどくのかあ・・・。ゆ、勇気が要るなあ。
やらねばならない作業はただ一つ。それ以外の選択肢はないわよ、えりか!といくら自分に言い聞かせても、いざ行動に移せるほど自己を奮い立たせることができません。「ああどうしよう」と思いとどまったまま、私はこの冬のプロジェクトをひそかに放棄してしまったのです。そのうち春がやってきて、夏が来て、秋が去る。この冬になっても、放置されたロピセーターはくたびれたように家のカウチに横たわったままでした。

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望月えりか

Author:望月えりか
書く人。日々の暮らしの様子をエッセイにしてお届けしています。
2004年よりアイルランド人の夫、一姫二太郎と4人でアイルランド西部の小さな村に暮らしています。
アイルランドの自然と伝統音楽に囲まれながらオーガニックな野菜作りと食生活、農家さんの羊毛で糸紡ぎ。アイルランド伝統音楽プロジェクト「ブラックバードミュージック」運営。フィドルを弾いたりフルートを吹いたり。
著書「見飽きるほどの虹 アイルランド 小さな村の暮らし」(出版舎ジグ)
新聞、雑誌等プレスへの寄稿文依頼はirishcountrylife@gmail.comまでお問い合わせください。

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