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あなたは知ってる?ウールのいろいろ

2017.02.06 08:57|毛糸と私
ウールと一言でいっても、いろいろなウールがこの世界にはあります。
セーターや帽子、手袋といったウール商品を購入する際に、どんな素材でできているのかラベル表示を必ず見てから・・という方は多いのではないでしょうか。

本日は、意外に知らない(かもしれない)ウール素材のいろいろを見ていきたいと思います。

一般的なウールの代表格と言えばやはり羊毛でしょうか。言うまでもなく、これは羊の毛のことですね。
中には、特定の羊の種類まで明記してあることもあります。例えば「メリノウール100%」。メリノはオーストラリア原産の高品質なウールで有名な羊です。

アルパカウールも、とても人気のある天然素材ですね。こちらのブログでも以前ご紹介しましたが、アルパカは南米のひょうきんな風貌をした動物で、ウールはとても柔らかく高級とのこと。(過去の記事→「アルパカも、紡いでいます」

アルパカにやや似た動物でラマというのもいて、ラマのウールも手触りの良さで知られています。

さて、お次はモヘア。
ふわふわと軽く柔らかく、細かい毛に覆われたようなデリケートな素材ですが、「モヘアはなんの動物の毛でしょうか?」と訊かれると、「えっ、何だっけ?」と知らない方が多いかもしれません。
正解はアンゴラゴートという名前のヤギ、の毛。

アンゴラゴート

見るからに柔らかそうなもしゃもしゃの毛!つ、紡いでみたい・・・!

じゃあ高級素材として有名なカシミアは?
カシミアも、カシミアゴート、カシミアヤギという品種のこれまたヤギの毛なんですね。こんな動物です。

カシミアゴート

モヘアがアンゴラヤギなら、「アンゴラ」もアンゴラヤギ?かと思いきや。
紛らわしいようですが、「アンゴラ」と表示されている場合は普通アンゴララビットのウールを指します。そう、アンゴラはウサギの毛なんですね!びっくり。ついでにアンゴララビットの容姿にもびっくりします。

アンゴララビット

はははっ!

ほかにもヤク、ジャコウウシ、バイソンのウールというものもあるようで、ウールを紡ぐ私としては試してみたい動物の毛がたくさんあるわけです。

どのウールも、その土地の風土とそこに寄り添って生きてきた人々の生活様式、そして彼らが育んだ知恵によって「衣」として生まれ変わってきた歴史があり、面白いなと思います。

それにしても、持ち服の表示ラベルにある素材としてしか知らないというのは、なんて悲しいことだろうと思いませんか。
原形としての自然素材とそれを使って作られた商品を着ている私たちとの間に、どうしようもない距離ができてしまっているのも、消費社会の結果なのかなと思います。

私たちと衣との関係が、他人行儀でコネクションのない味気ないものになってしまっている。
衣類は毎日まとうものなのに、それが一体どんな素材でできていて、どこから来て、誰が作ったのか、私たちは知ろうとしません。そうした想像力をかきたててくれる衣が、私たちの生活の中にもはや存在すらしなくなっているということなのかもしれません。

ジャナの手編みベスト2017 (1)

この子ども用のベストは、私の近所に住む女性がお孫さんのために編んだものです。
羊毛100%で、この女性の娘さんのパートナーが飼育する羊の毛を私が紡ぎました。オレンジ色の毛糸は、紡いだ糸を更に玉ねぎの皮で私が染めたものです。
このベストは、どこに飼育されている羊の毛を使って、誰が紡ぎ、誰が編んだのか、ストーリーを1ページ目からすべてたどることができます。
洗うたびにウールが柔らかくなり、糸の集合体から一枚の衣へと変化していった、特別なベストです。
「草木染めだからどんどん色褪せるかと思っていたけど、鮮やかな玉ねぎ色が今でも見事なのよ!」と言って見せに来てくれたのでした。

私たちと衣の関係は、昔はみんなこんな感じだったんだろうな。

一枚一枚が貴重で、思いが込められているから、穴が空いても直しながら、いつまでも大切に使い込んでいく。
「使い捨て」のない暮らし。
こんな風に忘れ去られた暮らしの在り方を発見することが、私は好きです。そしてその視点を書き留めることで一人でも多くの皆さんと思いを共有することができたら。少しずつ何かが変わっていくかもしれません。


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望月えりか

Author:望月えりか
ウェブサイト「アイルランド田舎生活」のブログ版、日々の暮らしの様子をエッセイにしてお届けしています。
2004年よりアイルランド人の夫、一姫二太郎と4人でアイルランド西部の小さな村に暮らしています。
アイルランドの自然と伝統音楽に囲まれながらオーガニックな野菜作りと食生活、農家さんの羊毛で糸紡ぎ。アイルランド伝統音楽プロジェクト「ブラックバードミュージック」運営。フィドルを弾いたりフルートを吹いたり。
新聞、雑誌等プレスへの寄稿文依頼はirishcountrylife@gmail.comまでお問い合わせください。

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