災難続きのアイルランド その一

2009.11.26 08:56|アイルランドのスポーツ
もう既に日本にもニュースが伝わっているようですが、先週の水曜日にフランスのパリで行われたワールドカップ予選、アイルランド対フランス戦で起きてはいけないことが起きてしまいました。

バルセロナに所属するフランス代表の主将アンリが、延長戦の前半にゴール前に入ってきたボールを手でアシストし、これが決勝点となってフランスがワールドカップ出場を決めてしまったのです。

試合は見事な展開で、イタリアのトラパトーニ監督率いるアイルランド代表は、今までの試合の中でおそらく最高のプレイを見せてくれていました。ゲームの前半に主将ロビー・キーンが得点し、流れは完全にアイルランド。このまま行けば王者フランスを敗れるかもしれないという淡い期待が全てのアイルランド人の心によぎったことでしょう。そんな時に、この悲劇は起きたのでした。
アンリのハンドはその場にいた選手のほとんどが目撃したものの、肝心の主審と逆サイドにいた副審はこれを見逃し、ゴールとしてしまいました。
私たちも自宅で観戦していました。入ってきたボールが早かったのとカメラの角度で気づきませんでしたが、もう一台のカメラがこの瞬間を克明にとらえており、試合終了後はアイルランド中が騒然となりました。

戦った選手、サッカー解説者たち、そして一般のアイルランド人たちの憤りはただならぬもので、大変
受け入れ難い結果です。
アイルランドサッカー協会がFIFAに対して再試合の要請を出したり、アイルランドのカウアン首相がサルコジ首相宛てに声明を出すまでに発展しましたが、結局なすすべはなさそうです。

アンリはその後のインタビューでハンドを認め、得点後喜びをアピールすべきでなかったこと、試合後のフランスチームの控え室にも勝利の歓喜はなかったこと、このような形でワールドカップ出場を決めたことについて後ろめたく思っていることなどを語ったようです。

また、スウェーデン出身のこの主審のキャリアはもうこれで終わりなのだそうです。このミスさえなかったら、おそらく一流の審判として活躍したことでしょう。してはいけないミスとは言え、同情してしまいます。

サッカーでは主審の判断は絶対ですが、今注目されているのがビデオ判定です。ラグビーでは既にビデオ判定が定着していて、大成功をおさめています。近年のゲームは複雑化しているのと、一方ではカメラ技術が発展しているわけですから、これを認めてルールを改定すべきだと思います。ラグビーでは、判定が出るまでに数分かかりますが、ほとんどの場合誰もが納得する結果が得られています。

とにかく、この試合の結果を手放しで喜んでいる人は誰もいないというのは、とても悲しいことです。
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テーマ:アイルランド不定期便
ジャンル:海外情報

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望月えりか

Author:望月えりか
ウェブサイト「アイルランド田舎生活」のブログ版、日々の暮らしの様子をエッセイにしてお届けしています。
2004年よりアイルランド人の夫、一姫二太郎と4人でアイルランド西部の小さな村に暮らしています。
アイルランドの自然と伝統音楽に囲まれながらオーガニックな野菜作りと食生活、農家さんの羊毛で糸紡ぎ。アイルランド伝統音楽プロジェクト「ブラックバードミュージック」運営。フィドルを弾いたりフルートを吹いたり。
新聞、雑誌等プレスへの寄稿文依頼はirishcountrylife@gmail.comまでお問い合わせください。

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