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ハーリングとゲーリックフットボール

2013.06.11 07:23|アイルランドのスポーツ
日韓ワールドカップの際のロビー・キーンの活躍が日本で注目されたからなのか、アイルランドのスポーツといえば「サッカー」という印象があるようです。

しかしこれは大きな間違い。
アイルランドのスポーツといえば、やっぱりハーリングでしょう!

・・と、私の周りの多くのアイルランド人は思っているはずです。

この前の週末にクレアvウォーターフォードの試合があり、夫とテレビ観戦しました。
今年のクレアチームは若い選手が多く起用され、勢いがあります。この試合にも勝ち、マンスター地方戦の決勝も近づいてきました。

私の住むフィークルをはじめ、隣の町タラ、スカリフなど東クレア地方はハーリングが盛んな地域です。カモギ(女性版ハーリングの呼称)のチームも小学生からシニアまであります。
小学1年生のリラも、学校でハーリングの時間があるため自前のヘルメットとハーリーと呼ばれるスティックを持っています。

クレアハーリングチーム
(今年のクレアの代表チーム)

この活動を支えているのがGAAという機関です。
これはGaelic Athletic Associationの略で、主にハーリング(Hurling)、カモギ(Camogie)、ゲーリックフットボール(Gaelic Football)という3つの国技を普及、継続させるための機関です。

ここフィークルにもGAAはもちろん存在し、地域の有志の人々によって運営されています。
というのも、ハーリングやゲーリックフットボールの世界にプロは存在せず、選手も監督もアマチュアなのです。

フィークルのお年寄りと話していたら、「最近は子どもたちがサッカーなどにうつつを抜かして、ハーリングもやらない。まったく残念なことだよ」と嘆いているのを聞いて「なるほど、そういうものか」と思ったものです。

そんなアイルランド人たちのハーリングびいきも、根拠がないわけではありません。
ハーリングは、フィールドにおける球技の中で最もスピーディーな競技であると言われています。
また、その歴史は非常に古く、3000年前からプレイされているのです。
高度なスキルとスピードが求められる、実に洗練されたスポーツです。



ハーリングはアイルランド移民の多いイングランドやアメリカにもチームがあるようですが、実際には主にアイルランド国内のみで楽しまれています。聖区ごとにチームがあるほか、その中から選ばれた選手が今度は州の代表チームとなり、州単位でゲームが行われています。アマチュアである性質のせいか、クレアのチームに夫の音楽仲間の息子がいたりというように、かなりローカルで身近なところにある競技です。
スコットランドに似たようなスポーツがあるらしく、これが唯一の国際試合なのだそうです。

一方、ゲーリックフットボールもこれまたアイルランドの国民的スポーツで、見ごたえのあるフィールド競技です。



面白いのは、州によってハーリングとゲーリックフットボールの人気度が違うことです。
例えばここクレア州は断然ハーリングです。ゲーリックフットボールのクレアチームももちろんあり西クレアのほうでは比較的盛んなようですが、チームとしては振るわず、ハーリングに軍配が上がってしまいます。
キルケニー、ティペラリーなどの州も同じくハーリング大国で、ゲーリックフットボールは上位に出てくることがありません。

しかし、例えばケリー州はゲーリックフットボール一色の州です。
ドニゴールもメイヨーも、オファリーもゲーリックフットボール。

「どうして州によって違うんだろう?」と夫に尋ねると「それが昔からの伝統だからじゃない?」とそっけない答え。
というわけで、私には理由は分かりません。

もしクレアではなくてゲーリックフットボールの盛んな州に住んでいたら・・「アイルランドのスポーツはやっぱりゲーリックフットボールよ!」なんて言っているのでしょうか・・・きっとそうに違いありません。


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望月えりか

Author:望月えりか
書く人。日々の暮らしの様子をエッセイにしてお届けしています。
2004年よりアイルランド人の夫、一姫二太郎と4人でアイルランド西部の小さな村に暮らしています。
アイルランドの自然と伝統音楽に囲まれながらオーガニックな野菜作りと食生活、農家さんの羊毛で糸紡ぎ。アイルランド伝統音楽プロジェクト「ブラックバードミュージック」運営。フィドルを弾いたりフルートを吹いたり。
著書「見飽きるほどの虹 アイルランド 小さな村の暮らし」(出版舎ジグ)
新聞、雑誌等プレスへの寄稿文依頼はirishcountrylife@gmail.comまでお問い合わせください。

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