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2021.06.10 08:02|食文化/食事情
我が家では牛乳をスーパーで買うことがなくなりました。近所の有機農家さんで新鮮な生乳を買っているからです。(「搾りたての牛乳を買いに」)

この農家さんには牝牛が5頭いて、毎年仔牛を産んだり産まなかったりしています。名前までついている牛婦人たちは、自家製の干し草をおいしそうに咀嚼しながら、角も生え放題。納屋の中を自由に歩き回ったり、気持ちよさそうに藁に寝っ転がったりしています。

牛乳にも旬がある (1)

ある冬の日のこと。
リサイクルをしているガラス瓶を持って、いつも通り牛乳を買いに出かけると、「あれ、ごめん、エリカ!今ね、ミルク切らしてるのよ。たぶん来年の2月末ぐらいまでないかなあ」

えっ!なになに、牛乳がないってどういうこと?

牛乳って、そもそもどうして出るのでしょう。
牝牛が仔牛を産むのは、たいてい春。仔牛を育てるために牝牛はミルクを生成し、これを搾乳したのが牛乳(正しくは生乳)です。仔牛が大きくなるにつれてミルクの量は少しずつ減っていき、この農家では12月頃になると完全に牛乳が切れてしまうのです。

牛乳にも旬がある (3)

そうかあ。ということは、牛乳にも旬があるっていうことだわね。
牛乳っていつでも手に入るものだと思っていたけど、自然に寄り添ったかたちにならえば牛乳がない季節というのが実はあるんですね。

「育ち盛りの子どもたちに飲ませてるから。どうしよう」

「毎日飲ませようと思わなくても、冬の間だけ休憩してもいいんじゃない?」
というのが、モーナの提案。

「食べ物って何でもそうだと思うけど、特に乳製品なんかは2~3か月休むと胃腸もリニューアルされて体にもいいと思うのよ」

納得しました。
食物アレルギー症状の原因のひとつはその食品の摂取過多によるものとも言われますね。そう考えると、季節に合った旬のものを食べる暮らしや、逆に旬でないものは簡単に手に入るとしてもあえて買わない、食べないという食生活が、私たちの体には一番無理がなく、お腹にもやさしい気がします。

牛乳にも旬がある (2)

四季をまったく無視して、年間を通していつでもスーパーで手に入る食品を基準に提案される、バランスのいい食事。体にいい食事。コップ一杯の牛乳を毎日子どもに飲ませましょうということも含めて、本当にそれが正解なのかな?そんな栄養の考え方って、何かおかしいんじゃないかな?と考え直すきっかけになりました。

モーナによると、牝牛ステラの予定日が2月末だから、出産後には仔牛一頭では飲みきれないほどのミルクを何リットルも出してくれるはずとのこと。

ああそうか。この牛乳は、実はおすそ分けなんですね。牛乳を作ってくれる牛たちにも、無理をさせない酪農のありかた。これをクオリティーというのではないかなあ。
こんな食の暮らしを支えてくれる土地があるということ。この土地に根を張ることができ、私は幸せだなあ。

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望月えりか

Author:望月えりか
書く人。日々の暮らしの様子をエッセイにしてお届けしています。
2004年よりアイルランド人の夫、一姫二太郎と5人でアイルランド西部の小さな村に暮らしています。
アイルランドの自然と伝統音楽に囲まれながらオーガニックな野菜作りと食生活、農家さんの羊毛で糸紡ぎ。アイルランド伝統音楽プロジェクト「ブラックバードミュージック」運営。フィドルを弾いたりフルートを吹いたり。
著書「見飽きるほどの虹 アイルランド 小さな村の暮らし」(出版舎ジグ)
新聞、雑誌等プレスへの寄稿文依頼はirishcountrylife@gmail.comまでお問い合わせください。

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