FC2ブログ
2019.01.23 21:33|豊かな暮らしを考える
毎年、冬支度の季節になると我が家は家をあたためる燃料となる薪を調達します。
私たちの土地に植えてある木々の剪定で出る枝のいろいろや、家の敷地内でとれる薪もありますが、まだ一冬を越せるほどの量ではないので、たいていは薪を販売する地域の農家さんなどから購入しています。
近くに住んでいる人たちなので、特大のバッグに入った薪を家まで配達してくれ、助かります。

今回は、いつもの農家さんからではなくちょっと新しい人から薪を買いました。

ジェリーさんは、パットさんの弟の奥さんのお姉さんの旦那さん、です。
パットさんが「薪を買わなきゃな~」と話していたら、弟に「ジェリーもクオリティーのいい薪を売ってるよ」と教えられ、電話番号を渡され、その日のうちにジェリーさんから薪を購入することに決まったのだそう。

ジェリーさんはこの地域の人ではありません。エニスの町の反対側にある村で、農夫をしています。
車で40分はかかるだろうし、そんな遠くの人からわざわざ薪を買わなくてもいいんじゃないの?と私。

でもパットさんは「いいのいいの。知ってる人だし、つながりのある人だし、薪の質もいいらしいから。ちょっとした現金収入はジェリーも助かるんじゃないかな」

薪は、トレイラーに積んで四駆の車でけん引し、配達してくれるとのこと。
数日後、さっそくジェリーさんから電話があって、「・・・今日は家にいるの?今から行けるけど」
その日の午後にやってきてくれました。
荷物を下ろしたあと、我が家で一緒に紅茶を飲みました。ジェリーさんはのんびり、オールドファッションで、器用な人付き合いは苦手という寡黙な人です。農業は細々とやっているということで、急ぐ様子もなくお茶菓子に何度も手が伸びていきます。

ジェリーさんの薪には、ヘーゼル、アッシュ、ブナやヤナギなどいろいろな木が混ざっていました。

義理の山 (2)

ストーブに入れるのに大きすぎるものは、斧で割っていきます。

1バッグのお値段は、私たちがいつもお世話になっている農家さんよりも若干高め。
わざわざトゥナの村から運んでもらって、これだけ払うのね・・。

するとパットさんは「でもね、知ってる人なんだし、回りがサポートしてあげないといけない」と言います。
「この人から買うほうが安いから」とか「お得だ」という価格競争とは全く無縁の、「義理」による買い物です。

薪はまだ切られて間もなく新しかったので、パットさんがバッグからすべて出してこのように外に積みなおしました。カバーをかけて、しばらく乾燥させます。

義理の山 (1)

これはまさに「義理の山」。

「義理」という言葉を辞書で引くと、以下のように出てきました。
物事の正しい筋道。また、人として守るべき正しい道。道理。すじ。 社会生活を営む上で、立場上、また道義として、他人に対して務めたり報いたりしなければならないこと。道義。

これって、どれも大事なことばかりではありませんか。

ジェリーさんの薪は、しばらくして納屋に収納していくとたいそうな量が入っていたことが分かりました。それに、義弟の言う通りクオリティーも満点。結果的にはなんの損もなかったわけです。でも、それよりももっと大切なことを、教えてもらったような気がしました。

望月えりか@Instagram ―暮らしの中の美しいものを記録しています―
望月えりか @Twitter ―心に浮かんだこと、何気ない出来事や印象に残った瞬間を言葉にしています―
↓クリックすると不定期便の読者さんが増える!そうです。
にほんブログ村 海外生活ブログ アイルランド情報へ
アイルランド田舎生活のフェイスブックページへGo!

オンラインショップ「アイルランド田舎生活の小さなお店」はこちらです。
DSCF9221.jpgバリーズティー画像 (11)キャンベルズティー (7)
「ハンドメイド、手仕事のマーケットプレイスCreema(クリーマ)」にてアイルランドの毛糸を販売しています。
DSCF8878.jpgDSCF8815.jpgDSCF8816.jpg
オンラインショップ「ハンドメイド通販 iichi(いいち)」にて毛糸を使った作品を出品しています。
加工済みDSCF6934iichiに出店 (2)iichiに出店 (3)

テーマ:アイルランド不定期便
ジャンル:海外情報

12 | 2019/01 | 02
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
About Me

望月えりか

Author:望月えりか
書く人。日々の暮らしの様子をエッセイにしてお届けしています。
2004年よりアイルランド人の夫、一姫二太郎と4人でアイルランド西部の小さな村に暮らしています。
アイルランドの自然と伝統音楽に囲まれながらオーガニックな野菜作りと食生活、農家さんの羊毛で糸紡ぎ。アイルランド伝統音楽プロジェクト「ブラックバードミュージック」運営。フィドルを弾いたりフルートを吹いたり。
著書「見飽きるほどの虹 アイルランド 小さな村の暮らし」(出版舎ジグ)
新聞、雑誌等プレスへの寄稿文依頼はirishcountrylife@gmail.comまでお問い合わせください。

Latest Articles

Twitter

facebook

Instagram

Categories

Click, please!

クリックすると不定期便の読者さんが増える!そうです。

にほんブログ村 海外生活ブログ アイルランド情報へ

Visitors

Monthly Archives

ブログ内を検索する

Links