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2013.04.11 06:00|アート&教養
贈りものをするのが上手な人とそうでない人がいるように思います。
私は残念ながら後者の方じゃないかな~と自分では思っていて、結構時間をかけて選ぶ時でもセンスがないのか空振りをしてしまうことが多いです。

去年の暮れに、東京に住む友人から小包が送られてきました。
子どもたちのためのぬりえや絵本、料理の得意な彼ならではのおいしい日本の食材、そして子ども向けというよりは私たちのために送ってくれたのではと思われる、こんなに素敵な本が入っていました。

贈りもの上手

ショーン・タン(Shaun Tan)作のアライバル(Arrival)という文字のない絵本です。

日本では発売当初からマスコミでも取り上げられてよく売れた本のようですが、アイルランドの田舎に暮らす私は無論こんな素晴らしいアートに触れる機会もなく、文化の都東京から送られてきた洗練された絵本にただただ感動しました。
文字のない絵本というのは以前にも聞いたことはあったけど、この作品は文字がないからこそ読む者の想像力を掻き立て、持ち合わせの知識をフルに活用し、1ページ1ページを、いえひとコマひとコマを、長い時間をかけて読み解いていく作業がとても新鮮で刺激的でした。

作者の言わんとしていること、一つの小さなコマに込められたメッセージや意図するもの、それらはみんな一度ページをめくっただけでは分かりません。私は何度も何度も読み直して、その度に新しい発見があり、絵本の中の世界がどんどん鮮明になっていくようでとても面白かったです。

間接的な感想ばかりを述べてしまいましたが、もしご興味がおありの方は是非手に取ってみてほしい絵本です。内容はその時までのお楽しみ・・。

基本的には大人向けの絵本だと思いますが、子どもも思わず見入ってしまう不思議な魅力があります。絵をただ見せるだけでなく、「この人はどこへ行くんだろう?」「今、この子は幸せだと思う?」などと子どもに質問を投げかけながら読んでやると、子どもなりに考え始め、彼らなりに想像してストーリーをなぞり始めるます。

この本を贈りものに選んでくれた友人のセンスに改めて感心すると同時に、手紙も何も入っていなかった小包にもかかわらず、彼の気持ちが十分伝わってきた贈りものだったなあ、と優しい気持ちになりました。
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テーマ:アイルランド不定期便
ジャンル:海外情報

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望月えりか

Author:望月えりか
書く人。日々の暮らしの様子をエッセイにしてお届けしています。
2004年よりアイルランド人の夫、一姫二太郎と4人でアイルランド西部の小さな村に暮らしています。
アイルランドの自然と伝統音楽に囲まれながらオーガニックな野菜作りと食生活、農家さんの羊毛で糸紡ぎ。アイルランド伝統音楽プロジェクト「ブラックバードミュージック」運営。フィドルを弾いたりフルートを吹いたり。
著書「見飽きるほどの虹 アイルランド 小さな村の暮らし」(出版舎ジグ)
新聞、雑誌等プレスへの寄稿文依頼はirishcountrylife@gmail.comまでお問い合わせください。

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