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2013.03.23 23:23|豊かな暮らしを考える
我が家には、毎週日曜日になると近所に住む女の子、アラーナが卵の訪問販売にやって来ます。(アラーナの過去の記事はこちら

冬の間は卵を産まなくなって困っていたようですが、ここ1ヶ月ほどでまた産みはじめて、毎週新鮮な卵が再び我が家にも届くようになり、助かっています。

今週は卵のケースを開けてみると、あまりの色と形の豊かなバラエティーに「ふふっ」と笑いがこみ上げシャッターを切りました。

アラーナの卵2013-1

スーパーなどで販売される卵は、こうはいきません。
大規模農場のニワトリは種類も1種類、生産される卵はたいていミディアム(中)かラージ(大)かに分別されてパッケージされ、それからスーパーなどの小売業者にトラックで流通され、消費者の手に届きますね。

アラーナの卵は歩いて5分の彼らの自宅兼農場で、自由奔放に歩き回るニワトリを彼女自らが毎日世話をし、毎朝卵を集めて箱詰めします。ニワトリの種類もまちまちで、卵のサイズも小ぶりだったり特大だったり。
毎週日曜日の朝になると、アラーナは自転車か馬に乗って我が家のような近所を回り、卵の販売をしているのです。


これでいいのだ。


まさにそんな言葉がぴったりの、直売の地元食材です。

クオリティーは文句なしのトップクラス。
彼らの農場は農薬も使わなければ、飼料もすべて無添加、GM対策済み。どの観点から見ても合格のオーガニック食品です。

アイルランドでは、今ローカルフード(地元産の食材)に関心が集まっています。

普段はスーパーマーケットで買い物をするごく普通の主婦たちでさえ、「もし自分の地域で野菜や乳製品が買えるとしたらどうですか」と問われたら、多くの人が「できれば地元の食材を買いたいわ」と答えるのではないかと思います。

アラーナの卵2013-2
(アラーナから卵を買うのは子どもたちの仕事)

とは言え、消費者としてはどうしても価格の問題が気になります。手間ひまをかけた食材は、どうしてもコストがかかってその結果やや高めの料金設定にならざるを得ません。
でもこれは違う見方をすれば、「私たちは安さのみを追求しすぎた結果、食材のクオリティーを軽視するようになってしまった」とも言えるのではないでしょうか。

スーパーなどの食材にかかっている流通コスト、すなわちガソリンやオイルなども無視できない問題です。地元で食材を購入できれば、資源を使い、二酸化炭素を出しながら食材が遠回りする必要もありません。

今、こうした消費型の社会をできるところから変えていく、草の根的な活動がたくさん起こっているように思います。何も大規模な「活動」をする必要はないのです。まずは自分自身の意識改革から。今まで素通りしていた身の回りのこと、自分の口に運んでいるその食材についてふと考えてみる。一人ひとりの意識が変わるだけで、社会にとっては大きな変化が訪れる可能性があります。

もしスーパーで買う卵の価格に、安さと引き換えにここまで商品がたどり着くまでのガソリン代や流通コストが含まれていると考えたら・・・それを自分のお財布から払うよりは、新鮮で、おいしくて、安全で、何より生産者の顔の分かる卵のクオリティーに対してお金を出す方が、私はいいなあと思います。

皆さんはいかがですか?

テーマ:アイルランド不定期便
ジャンル:海外情報

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望月えりか

Author:望月えりか
書く人。日々の暮らしの様子をエッセイにしてお届けしています。
2004年よりアイルランド人の夫、一姫二太郎と4人でアイルランド西部の小さな村に暮らしています。
アイルランドの自然と伝統音楽に囲まれながらオーガニックな野菜作りと食生活、農家さんの羊毛で糸紡ぎ。アイルランド伝統音楽プロジェクト「ブラックバードミュージック」運営。フィドルを弾いたりフルートを吹いたり。
著書「見飽きるほどの虹 アイルランド 小さな村の暮らし」(出版舎ジグ)
新聞、雑誌等プレスへの寄稿文依頼はirishcountrylife@gmail.comまでお問い合わせください。

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