2015.06.25 10:02|アイルランドのテレビ
ドイツ系の低価格チェーンスーパー、アルディ(Aldi)は、ここアイルランドでも全国的にビジネスを展開する大型のスーパーマーケットです。比較的規模の大きな町には必ず店舗を構えています。

広報活動も盛んにおこなうアルディのテレビコマーシャルが、今とても面白いのでご紹介したいと思います。
シリーズで流れるコマーシャルは3つ。「100%アイルランド産の新鮮なお肉を取り扱っていますよ」というメッセージのコマーシャルですが、これになぞらえてアイルランドの典型的な国民の姿(=100%アイリッシュ)を上手く重ね合わせており、見るたびに夫と一緒に苦笑しています。

一つ目はこちら。



コマーシャルのタイトルは「As Irish As Not Wanting To Cause A Fuss」。つまり自分のために周りの人に騒ぎを起こしてほしくない、迷惑をかけるなら自分が我慢する方がずっとまし、というアイルランド人によく見られる社会的な振る舞いを表現したものです。
屋外でバーベキューを楽しむ中、煙がなぜか一人の男性の方向に。周りの友人が心配するも「大丈夫!心配しないで!」と頑なに席を動かない男性。アイルランド人ですね~。

お次はこれ。



「As Irish As The Inability To Take A Compliment」=「褒め言葉を素直に受け入れることができないアイルランド人」ということで、ここでは「そのドレス素敵ね、黒が良く似合うわよ」と褒めた女性に対し、ドレスがまったくもって素敵ではないこと、それどころかひどいドレスだということを懸命に説明する女性の姿を映しています。そうそう、アイルランド人って褒められるとどうしていいか分からなくなる人が多いですね。こんな謙虚な姿が私は好きですが。

最後はこちら。



「As Irish As Never Wanting To Be The First To Hang-up」というタイトルで、「電話を切る時、絶対に先に切りたくないアイルランド人」のことです。
電話を切る間際、「バーイ、バイバイ、じゃあね、すぐにまたね、うん、バーイ」と言いながら、相手が先に受話器を置いてくれるのを待ち続ける女性が登場します。どちらが先に電話を切るかなんて大したことではないのに、こういう細かいところまでどうしても心を配ってしまう悩ましいアイルランド人の姿がよく表現されています。

いずれの3つのコマーシャルでも、描かれているのは他人への心遣いを重視するアイルランド人。自分の存在は最小限に抑えてまずは相手に気を遣う彼らの姿勢は、日本人の気配りをはるかに超えており、未だに驚嘆することがあります。
アイルランド人たちが一様にこうであるわけではありませんが、それでもみんなどこかに心当たりがあるので、このコマーシャルシリーズを思わず吹きだしてしまうんですね。

皆さんの周りにも、こんなアイルランド人がいませんか?



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2014.04.02 20:34|アイルランドのテレビ
我が家にもテレビがあります。
私の周りにはテレビを見ない人、テレビのある生活が好きではない人が結構いて、それはそれで理解できる姿勢だなあと思います。電化製品の音のない暮らしが好きな人や、「自堕落な生活をしないために。テレビは天敵だから」と考える人もいるようです。

テレビは、疲れて帰宅すると家の照明をつけるのと同じ感覚でスイッチを入れる人も少なくないのではないでしょうか。BGM感覚で「とりあえずテレビをつける」ことは、無意識のうちに習慣化しやすいのかもしれません。

我が家でも、お天気が悪くてどこにも行けず、週末で子どもたちも家にいて・・なんていう時に、「テレビでもつけるか」ということはあります。
が、幸い私自身も含め、夫も子どもたちも基本的には見たい番組がある時につけるだけで、テレビへの依存率は低いです。時には、テレビを持っている意味があるのかしら?と思うほど使われていない我が家のテレビですが、もしかしたらこのぐらいがちょうどいいのかもしれません。

さて、ここ数週間というもの、毎週欠かさずに見ているテレビ番組があります。今、私がレギュラーで見ているテレビ番組はこの一つだけ。
たまたまテレビの予告で知って見始めたのですが、数年前から定期的にやっているシリーズのようです。

お気に入りのテレビ番組garraiglas

「Garraí Glas」(アイルランド語で「緑の園」の意味)という名前の30分番組。
「TG4」というアイルランド語のチャンネルで放送されているので、この番組もプレゼンターの女性をはじめ、すべてアイルランド語です。ありがたいのは、英語で字幕がきちんと出るので、私はひたすらこれを追いながら番組の内容を楽しんでいます。

お気に入りのテレビ番組garraiglas-2
(プレゼンターのSíle Nic Chonaonaigh)

今年のシリーズでは、毎週アイルランド国内に暮らす人々を訪ね、彼らが持っている薬草の知識やその地域に伝わる植物の利用法を伝授してもらいます。
「私たちの身の回りに自生している植物からできる薬を探す旅」という主旨です。

庭で育つハーブを使うこともありますが、ほとんどの場合が自然の中で自生している植物や花、実などを採取して、これを煎じた飲み物を作ったり、オイルに漬け込んで肌につけるクリームを作ったり、お菓子や料理に利用したりします。
これが本当に面白い。
食べられると分かっている植物の場合はもちろんですが、例えば私たちが雑草だと思っていた植物の葉っぱが実は食べられる、それも免疫力を高める効果があったり、肌荒れに効く、解熱剤になる、咳が出る時に摂取すると良いなど、豊富な知識を持つアイルランド人たちが毎週登場し、説明してくれます。

お気に入りのテレビ番組garraiglas-3

この番組を見ていると、その都度考えさせられることが多く、私にとっては刺激的な30分間です。

現代人の私たちは、最新医療の恩恵を受け、調子が悪くなればすぐに抗生物質を飲んで体を治そうとします。もちろん、日常生活に支障が出るほど病んでいる時、苦しい時にはこうした薬が手に入ることに、私たちは感謝しますね。
でも、それとは別にこうした古くから伝わる薬草の知識が生活の中に根づいていれば、丈夫な体を作ることができたり、軽い症状の時には医者にかからず、自分で自分を処方することもできます。

この番組で紹介されている薬草の知識は、古臭い迷信ではありません。
「これは私の祖母が毎年作っていた飲み物で、体力が低下した時に飲むといいのよ」とか「この地域の昔の女性は、みなこのハーブを摘んで肌につけていたのだそうです。それだけ保湿成分があるのです」というように、その効果が長い歴史の中で認められたものが、知識として今に残っているのです。
アイルランドにも、風土に根ざした薬草の文化があることに感心すると同時に、とても興味深く番組を見ています。

まさに温故知新、ということですね。

この番組は、毎週火曜日の夜8時から放送しています。
テレビ局にとっては視聴率の高い人気番組を流したいこの時間帯に、アイルランドではこんな内容の番組をやっている。
そう考えただけでつい嬉しくなってしまうのは、私だけでしょうか。


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2013.01.23 22:41|アイルランドのテレビ
今月から、毎週日曜日の夜9時半にテレビをつけます。
どうしても見れない週には、RTE放送のウェブサイトで番組を視聴。そこまでして何の番組を見ているの!?

かというと・・。

「RAW」

Raw.jpg


アイルランドのドラマです。
この「RAW」は数年前にシリーズが始まり、それから毎年この季節になると数週間連続で放映されて、「このあとどうなる?!」というタイミングで「続きはまた来年のこの時期~」・・というペースで長く続いている人気のドラマです。
当初から「なんて面白いの、このドラマ!」と私はすっかりファンになり、今でも欠かさず見ています。

場所はダブリン。「RAW」という名前のレストランを舞台にその人間模様が描かれます。
レストランで働くスタッフたちの恋愛ストーリー、ビジネス、家族、それに現代のアイルランドが抱える社会問題までが見事に組み込まれており、このドラマを見ていればアイルランドの今が見える!というのは言い過ぎかもしれないけれど、かなりよくできたドラマであることに間違いありません。

アイルランドのドラマはこの「RAW」に限らず、比較的上質なものが多く、いつも楽しみに見ています。
若者向けのドラマであっても、そこには娘を心から心配する母親の姿や、都会の危うい誘惑に翻弄される主人公、同性愛、ドラッグ、窃盗、ホームレスなどアイルランド社会の大きなテーマも背景にきちんと描かれており、見る側に疑問を投げかけてきます。ドラマはこうでなくてはなりません。

またアイルランドにも優れた俳優がいて、このドラマに出演している俳優たちもかなりの腕です。
先日も、ドラマでは間の抜けたつまらない男を演じる俳優さんがバラエティー番組でインタビューされているのを見て「この人、こんなに格好良くて素敵な人だったのね!」と感心したばかりでした。

Raw3.jpg


面白いのは、俳優の数としては国全体で見てそんなにたくさんいないんだろうなあ・・と感じることです。例えば、この「RAW」に出ているなじみの俳優さんが違う連続ドラマにも登場していたり、何かのテレビコマーシャルで「あれ?この人、あのドラマに出てたよねえ?」という具合で、俳優の使い回しがすごく多い気がします。同じ俳優ばかりが市場を独占しているというよりは、食べていけるだけの俳優の数がもともと少ないんだろうなあ、という印象です。

もしダブリンに住んでいたら・・・。同じアイルランドといえどもこんなに刺激的な生活もあるのかあ。
羨ましいような気もしますが、きっと私にはこのアイルランド田舎生活が性に合っているのだろうなあ。
などと思いながら、この番組を見ているときだけはダブリンにいる気分を味わっている私です。

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2012.10.08 23:38|アイルランドのテレビ
日本から戻って、テレビを買い換えました。

地デジ用テレビ2012

去年ぐらいから「ほしいね」と言っていた薄型テレビ、サイズは26インチ、一般的にはもしかしたらそんなに大きい方ではないのかもしれませんが、私たちにとっては恐れ多いサイズです。

別に今時のテレビがほしかったわけではなく、テレビ購入の理由はアイルランドの地デジ化です。
今月24日から、アイルランドはいっせいにテレビがデジタル化されます。
そのため、半年ほど前から各家庭にリーフレットが送られてきたり、テレビCMでも盛んに普及運動をしています。

アイルランドらしいなあと思うのは、この日になると「ブツッ」とアナログ放送が切れて、テレビの画面はザーザーになるそうです。待ったなし。

この地デジ化に伴うPR用のテレビコマーシャルを見ていて、アイルランドだなあと思ったのと同時に「いいなあ」と思ったことがありました。
このテレビコマーシャルには国営放送のキャスターが数人出てきて、一人ずつデジタル放送についての説明をするのですが、その中で「どうすればいいのか分からなかったら、あなたの家族、地域のコミュニティーに助けてもらいましょう」とうたっているのです。

日本のテレビがデジタル化した時も地方のお年寄りなどがきちんと理解できてるのかということが問題になっていたと思いますが、たくさんのお金を投資した宣伝活動で浸透させようと躍起になるのでなく、アイルランドの家族や地域のコミュニティーのつながりを利用して広めていこうとする姿勢が、すごくいいなと思いました。

こういうことが国民に対して言える国、アイルランド。いいところに住んでいるものです。

しかしこの薄型テレビ、買った当初はオリンピックの真っ最中だったので毎日のようにつけては目の覚めるような映像の美しさに感嘆していましたが、オリンピックが終わると同時にいつの間にか我が家はテレビ自体を見なくなってしまいました。
特に理由はないのですが、もともとテレビに依存している生活も送っていなかったので、やめてしまってからは今度は逆につけるのが億劫になり、オリンピック以来テレビをつけたのは数回のみ。それも私たち夫婦が外出した時にベイビーシッターをしてくれた女友達がつけたのが1回、夫がゲーリックフットボールとハーリングの決勝戦をそれぞれ見るのにつけたので3回。

テレビがデジタル化されたら、その日からテレビが見れなくなる!と焦って買ったこのテレビ。
私がしていることと言えば、ときどきテレビについた埃を専用の布で拭くぐらいです。何かおかしいぞ。

でもテレビのない生活はとても快適です。
情報の波にさらされない、自分のペースで自分の時間をやりくりできるこの自由な感覚は、何にも勝る贅沢なのかもしれません。

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2012.05.30 22:26|アイルランドのテレビ
先週の土曜日にユーロヴィジョンソングコンテストがありました。
今年はアゼルバイジャンで開催され、アイルランド代表は決勝まで残ってパフォーマンスを披露しました。

今年のアイルランド代表はジェドワードという20歳、ダブリン生まれの双子の男の子たち。
名前がジョンとエドワードなので、それを組み合わせてJedward(ジェドワード)というわけです。

jedward.jpg

子どもや10代の子たちを中心にものすごい人気で、世間を賑わせています。来日もしていたようですが、アイルランドではあくまでお子様用アイドルです。
私にはどちらがジョンでどちらがエドワードなのかも分かりませんが、特徴のあるヘアースタイルに歌えて踊れるタレントとしてアイドル的な存在です。
娘のリラもその例にもれずジェドワードがテレビに出れば「うわー!」といつも大騒ぎ、今回のユーロヴィジョンも学校で話題になったらしく「見る!」と言って聞きません。翌日は日曜日ということもあって、特別に夜遅くまで起きて見てもよいことにしました。

いい成績は残せませんでしたが、まあまあ彼らなりに国を代表して頑張ったのでしょう、リラも大満足のパフォーマンスでした。



それにしてもこのユーロヴィジョン、近年は形骸化しているなあと感じます。昔はここからアバやセリーヌ・ディオンのようなスターが生まれていたわけですが、今ではど派手なステージや照明だけが目立つばかりで目的を失っているように見えます。
参加国が自国を除いた他国にポイントを投じ、そのポイント合計で優勝者が決まるのですが、国によっては(どこの国とは言いませんが)政治的な思惑が丸見えでこれにも閉口してしまいました。

でも調べていたら、なんとアイルランドはこのユーロヴィジョンで優勝経験が最多なのだとか。
この不景気で塞いだ雰囲気の今のアイルランドに、ユーロヴィジョン優勝のニュースでもあればずいぶん盛り上がるのですが。ジェドワードの優勝は夢のまた夢でしたが、そんなことを思いながら見ていたユーロヴィジョンソングコンテストでした。

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発信者の紹介

望月えりか

Author:望月えりか
ウェブサイト「アイルランド田舎生活」のブログ版、日々の暮らしの様子をエッセイにしてお届けしています。
2004年よりアイルランド人の夫、一姫二太郎と4人でアイルランド西部の小さな村に暮らしています。
アイルランドの自然と伝統音楽に囲まれながらオーガニックな野菜作りと食生活、農家さんの羊毛で糸紡ぎ。アイルランド伝統音楽プロジェクト「ブラックバードミュージック」運営。フィドルを弾いたりフルートを吹いたり。
新聞、雑誌等プレスへの寄稿文依頼はirishcountrylife@gmail.comまでお問い合わせください。

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