2017.09.14 08:01|家 族 / 故 郷
リムリックに住む友人が遊びに来た際、ちょうど我が家の台所にあったクッキーをつまんで「このクッキーおいしいですね!」と言います。

ノンタンクッキー (3)

「クッキーのレシピ、見せてあげようか?」とにんまり答える私。
そしてじゃじゃーん、と取り出したのがこちらです。

ノンタンクッキー (11)

ノンタン。
絵本作家キヨノサチコさんの絵本シリーズ「ノンタン」と共に幼少時代を過ごした私ですが、「懐かしい!」と思われる方も多いのではないでしょうか。
「ノンタンのたんじょうび」は、ノンタンのお友だちがノンタンに内緒でお誕生日パーティーを開いてくれるというストーリーです。ノンタンをかたどったいろいろなクッキーを焼いてノンタンをびっくりさせてくれたうさぎさんやたぬきさん。そのストーリーに合わせて、本の見開き部分にクッキーのレシピが載っています。我が家では、私が子どもの頃からこのレシピを見て日本の母が型抜きクッキーを焼いてくれていたのでした。

ノンタンクッキー (9)

生地さえできてしまえば小さい子どもたちでも思い思いの型で楽しく作れる型抜きクッキー。アイルランドの我が家でも、ノンタンクッキーのレシピが大活躍しています。

ノンタンクッキー (4)

簡単でサクッと軽い、甘さ控えめのこのクッキーは、我が家の子どもたちだけでなく家に遊びに来る近所の子どもたちにも大人気。大人たちでさえ「どんどん食べちゃう!」というわけで、誰でも笑顔にしてくれる魔法のクッキーです。

ノンタンクッキー (10)

今やスマホやタブレットの画面を見ながら料理をする時代・・・なのかもしれませんが、こんな思い出いっぱいのレシピが一つでも手元にあると心がホッとするものです。ページにシミのついた、セロテープで何か所も修正のしてあるレシピ。
これからも大切にしたいと思います。

余談ですが、アイルランドではクッキーとは呼ばずビスケットと言いますね。クッキーはアメリカ英語でしょうか。
さっきから私も「クッキー」と呼んでいるけれど、日本語の時にはクッキーと呼んで、英語を話している時はビスケット、もしくは砕けてビッキーBickie(s)と呼んでいます。


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2017.07.04 09:00|家 族 / 故 郷
2週間前まで横浜市の実家にいたのに、今はこうして牧草地に放たれた2頭のポニーを撫でながら、彼らの馬糞を拾い集めている私。
アイルランドに舞い戻りました。
母国日本に帰国した時もホッとしたけれど、アイルランドに帰ってくる時にも似たような安堵感があります。

帰国後すぐに、時差ぼけのまま子どもの大きなイベントに出かける用事がありました。それに続けて日本からいらしたグループの皆さんをご案内する仕事があり、ずっと気持ちが張り詰めていました。

今やっと一息ついています。たまっていた皆さんからのEメールに一通ずつご返事をしたり、外では畑の大掛かりな草むしり、種まき、大量のニンニクの収穫など手を真っ黒にした力仕事の続く日々です。

ガーデン20176月 (2)

肩の力が一旦抜けたのでしょう。
時差ぼけは治ったはずなのに起きていられないほどの眠気に襲われ消灯もせずに眠っていたり、朝目覚めるたびに少しずつ心の疲れが取れていく感があります。

朝方のおかしな時間にふと目覚めると、窓の外からしとしとと雨音が聞こえていました。激しい雨ではありません。涼しい夜気が開けた窓からわずかに入ってきます。
暗闇の中の、かすかな雨音と冷気。
自分の棲み家に帰ってきたんだな、と気持ちの安らぐ瞬間でした。

来月にはまた大きな企画が待っています。まだこれに向けた準備もあり、気持ちを引き締めて臨みたいと思っています。
でも今は、束の間の休息。アイルランド不定期便も私ののんびりペースでまた更新していきます。


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2017.06.17 01:59|家 族 / 故 郷
日本に来ています。

横浜市の実家に滞在しながら、3週間の帰省です。日本に帰国する時には、ほぼ毎回アイルランド音楽のプロデュースを兼ねているので実は大変忙しく、今回はなぜか殊更に忙しく感じられます。

そんな中、本日やっとぽっかり一日空きました。
ゆっくり朝食をとって、アイルランドから持ってきたバリーズティーを夫と2カップずつ飲みました。子どもたちを起こして、留守にしていた間の話を一つずつ聞かせてもらいました。私の父と過ごした楽しい時間、母とのスイミング、上野の科学博物館で見たもの。今日はバスにも電車にも乗らず、地元で少し買い物をして、パソコンで少し雑務をして、それから空が暗くなってきました。
ああ、アイルランド不定期便を更新しよう。

3年ぶりの日本は、まったく素晴らしいです。我がニッポン。いい国だな、と感じます。
私がどこに住んでいても何をしていても、日本人であるという事実が変わることはありません。この国は、私が死ぬまで、そして私が死んだあとも、ずっとずっと私の母国です。自分の国に対して、常に自虐的でありたくはありません。
私は楽観主義とよく言われますが、何事も、特に何かを変えたいと思っている時は、そこに希望がなければいけないと思うのです。落胆して文句しか出てこないのでは、いい方向に舵を切ることが私にとってはとても難しい。

3年ぶりの日本に対して、失望も悲観もありません。家族に会って、家族の愛情を改めて感じました。アイルランド音楽を通して、多くの素敵な人たちに会いました。近所の道やお店で見知らぬ人と何気ない言葉を交わし、ホッとする瞬間がありました。希望のたくさん見える帰省です。

理屈抜きに愛せる国。それが母国かなと思います。

さて、田舎育ちの子どもたちは、アーバンライフも難なくこなし満喫しています。
地元のお店に向かう途中、熟れたヤマモモの実がたくさん地面に落ちていました。

ヤマモモ2017年6月 (2)

「ママが子どもの頃はこれよく食べたなあ」と言うと、「食べれるの?」とさっそくきれいな実を探し始める子どもたち。私もついでに拾ってみると、幼い頃の記憶が実の赤と同様鮮やかによみがえってきました。


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2014.12.23 18:17|家 族 / 故 郷
今年も、クリスマスツリーを手に入れました。

クリスマスツリー2014 (5)

本物のモミの木を使うなんて、日本にいた時には考えられませんでしたが、アイルランドでは12月に入ると町のあちらこちらで切り取ったモミの木を売り出しています。
フェイクのクリスマスツリーなら苦労して車に積んで運んでくることもないし、とげとげの葉が指に刺さることもない、毎年同じものが使えて楽なのですが、本物のモミの木に比べるとやはり味気ないと感じる人が多いようです。
おまけにモミの木は香りもすごくいいのです。リビングルームにかすかに漂うモミの木の香りは、嗅ぐたびにクリスマスが来たのだなあと感じさせてくれます。

さて、そのツリーの飾りつけはもちろんいつも子どもたちの役目ですね。

クリスマスツリー2014 (2)
ほらショーン、変な顔をしない・・・!

我が家のツリー用のデコレーションは、あまりしゃれたものはありません。
自分で買い足したものもありますが、半分ぐらいは夫の実家からもらい受けたもので、夫たちが子どもの頃に使っていたものです。

クリスマスツリー2014 (4)

これなんて、ちょっとヴィンテージみたい。

クリスマスツリー2014 (6)

この美しいベルの形をしたデコレーションは、今年フィークルの村のクラフトフェアで購入したもの。インドの工芸品だそうです。お気に入りの一品。

子どもたちお手製のデコレーションもたくさんあります。

クリスマスツリー2014 (3)

学校で作ってきたものや家で紙や毛糸を使ってせっせと作った子どもたちのデコレーションは、毎年取っておきます。
「あ、これ私が作ったやつじゃない?」なんて言いながら、一年に一度のデコレーションとの再会を喜んでいる子どもたち。

クリスマスツリー2014 (7)

統一性なんて全然ない、いろいろな素材や形のデコレーションが混在する我が家のツリー。
でもそれでいい。それがいい、と思います。

そうそう、アイルランドではクリスマスカードを送りあう習慣もありますが、いただいたカードはしまわずに家のどこかに飾りつけておくのが普通です。クリスマスカードはきれいな絵柄のものが多く、それだけで素敵なデコレーションになりますものね。

クリスマスツリー2014 (1)

我が家のものはフェルト地のトナカイや雪の結晶と小さな木の洗濯ばさみがたくさんついた紐状のもので、ここにカードを吊り下げます。毎年とっても重宝しています。

明日はとうとうクリスマスイブ。
皆さんも、Have a happy Christmas!



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2014.11.14 16:04|家 族 / 故 郷
おとといの夜、日本からアイルランドの自宅に戻りました。
成田空港からの便は空席もあり、比較的ゆったりと過ごすことができたのですが、それでも長旅であることには変わりません。横浜の実家を朝の8時前に出て、フィークルの我が家に着いたのがアイルランド時間の9時過ぎ(時差の関係で日付は変わらず)。日本時間にすると朝の6時ですから、ほぼ一日がかりの旅です。遠いなあ。

さて、大荷物を抱えてアイルランドに帰国した我がオコナー家。
「手荷物は一人につき一つ」の規定に反して、何やらごそごそと持っていきました。チェックインの際には手荷物にタグが貼られるのですが、ヴァージンアトランティックの女性も見て見ぬふりをしてくれました。ありがとう・・。

その手荷物の中身。
それは、日本の食器です。

日本の器2014 (2)

夫も私も和食器が大好きで、日本に行くたびに食器を購入しています。
今回は、たまプラーザの東急百貨店でお茶碗をたくさん買いました。我が家には食器を割ることがやたら得意な人がいますので、お茶碗がたった一つしか残っていなかったのです。これで当分は持つでしょう。気をつけてね、パットさん・・!

滞在中、ちょうど実家のある団地で自治会による「けやき祭り」というイベントが行われていて、住人の方々によるフリーマーケットが出ていました。新品同様の陶器や漆塗りのボウルなどが50円、100円という単位で売られているのを目にした私たち。ものの10分で嵐のような衝動買いをしてしまいました。

日本の器2014 (1)

ああ、いいですねえ、日本の食器!
使い勝手の悪くなっていた急須の代わりに、岩手県産の南部鉄器の急須も購入しました。大切に使い込んでいきたいと思います。

さて、アイルランドで和食器を使うことや和食を作ることが、不自然に感じることがよくあります。
ここで手に入らないものを、日本からわざわざ取り寄せることに違和感を感じるのです。それは架空のものを追い求めているようで、私の生活として地に足がついていないような居心地の悪さです。
これからも私はアイルランドに暮らし続けるので、私の周りに存在するものをありがたくいただきながら生活していきたいなあと思います。
でも一方で、私の故郷日本を忘れてしまうのはあまりに寂しい。そして、どこに暮らしていても私はいつまでも日本人です。

気を張らず、私は私。日本とアイルランドの間を生きていけばいいのではないかしら。
土のような手触りの和食器たちが、そう言ってくれているようです。



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発信者の紹介

望月えりか

Author:望月えりか
ウェブサイト「アイルランド田舎生活」のブログ版、日々の暮らしの様子をエッセイにしてお届けしています。
2004年よりアイルランド人の夫、一姫二太郎と4人でアイルランド西部の小さな村に暮らしています。
アイルランドの自然と伝統音楽に囲まれながらオーガニックな野菜作りと食生活、農家さんの羊毛で糸紡ぎ。アイルランド伝統音楽プロジェクト「ブラックバードミュージック」運営。フィドルを弾いたりフルートを吹いたり。
新聞、雑誌等プレスへの寄稿文依頼はirishcountrylife@gmail.comまでお問い合わせください。

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