2017.07.25 08:49|アイルランドの食生活
6月の大半を日本で過ごしたせいで、今年はあやうくニワトコの花(エルダーフラワー)の季節を逃してしまうところでした。
シャノン空港からの帰り道、花の咲き具合を無意識のうちに目で追っている私。ああ、やっぱりもう全部終わっちゃってるかなあ。

ところが、やや標高の高い我が家に戻ってくると、家の周囲にちらほらとまだエルダーの花が残っているではありませんか。
涼しいところに住んでいてよかった!
さっそくバスケットを手に花を摘みました。

エルダーフラワー2017 (1)

本日は、私が毎年作っているおいしいジャムの一つをご紹介します。
その名もRhubarb & Elderflower Jam

畑で元気に育つルバーブのジャムは定番ですが、ここに6月の花エルダーを加えることで、それはそれは美しい香りのおいしいジャムが完成します。一度作ってから虜となり、毎年数瓶必ず作っています。
ルバーブとエルダーフラワーが手に入る皆さんは、ぜひお試しあれ。

まずは家の裏の畑でルバーブを収穫します。

ルバーブ2017

******ルバーブ&ニワトコ(エルダー)の花のジャム 材料******
ルバーブ 500g
ニワトコ(エルダー)の花(大きなヘッド) 5つ分
砂糖 500g
レモンジュース 1個分

ルバーブとエルダーフラワーのジャム (9)

①ルバーブはきれいに洗って1‐2センチの長さに切る。エルダーの花はなるべく花の部分だけを茎から取る。

②ボウルを用意して、ルバーブ、エルダーの花に砂糖を加えてまんべんなく混ぜる。

ルバーブとエルダーフラワーのジャム (5)

③ふきんや蓋などでボウルを覆い、暖かい場所に24時間置く。翌日、ボウルの中がシロップ状になっているはず。

④鍋に移し、レモンジュースを加え、ゆっくり加熱して砂糖を完全に溶かす。

⑤ルバーブに十分火が通り柔らかくなるまで弱火で調理する。30分ほど。

ルバーブとエルダーフラワーのジャム (6)

⑥一気に強火にし、ぐつぐつと沸騰させる。10分ほど。

⑦煮沸消毒した瓶に詰めて出来上がり!

ルバーブとエルダーフラワーのジャム2017 (3)

我が家は朝食がパンなので、毎朝数種類のジャムが並びます。ルバーブとエルダーフラワーのジャムは、我が家の夏の定番ジャムです。

ルバーブとエルダーフラワーのジャム2017 (1)

さて、これはエルダーの花が散ったあと。

エルダーフラワー2017 (2)

秋にはきれいな紫色の実をつけ、これもお料理に使います。


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2017.05.19 08:15|アイルランドの食生活
畑仕事が日増しに忙しくなる中、我が家の畑では目に見えてミツバチの数が増えています。去年我が家にやって来たミツバチ群だけでなく、この地域にはミツバチを養う人が何人もいるので、確実に増えているのでしょう。ミツバチの減少が危惧される世の中で、なんと明るいニュースでしょうか。

私たちの敷地内にある古い石垣で自生するクラブアップルの花が、今満開を迎えています。ここに集まるミツバチの羽音が実に見事です。
虫の羽音というのは、毎日聞いているといつの間にか虫の種類を聞き分けられるようになります。ミツバチの羽音にも特徴があって、今では視界には入らなくともすぐそばにミツバチがいることが分かります。

養蜂に詳しい友人のジョンと話していたら、「そろそろ巣箱を開けて中の様子を一度チェックした方がいい」とのこと。素人に近い私たち二人は言われるがままに「はいそうですか、じゃあそうしよう。」
数日後の夕方、ジョンが養蜂道具一式を携えて来てくれました。ミツバチのことに関しては基本的に私は一切関与せず、パットさんに一任しています。アイルランド人の男性2人は白い養蜂スーツを身にまとい、いざ出陣。いってらっしゃーい。

しばらくして戻ってきた二人のレポートによると、我が家のミツバチ群はいたって健康、活発そのもの。女王蜂もどんどん産卵しているらしく、巣箱の中はスペースが足りなくなって上部にハチの巣があふれ出ていたということでした。その六角形のハチの巣をナイフできれいに取り除き、新しい箱を追加し、本日の作業は終了したのだそうです。

取り除いたハチの巣には、ハチミツがたっぷり入っていました。

初めてのハチミツ (3)

巣箱の掃除で出たものではあるけれど、これはもしかして生まれて初めての自分たちのハチミツ?

初めてのハチミツ (2)

あんなに小さな虫たちが、巣箱の中でここまで正確な幾何学模様を作っている。自然が織りなすマジックです。

ハチの巣はもちろんこのまま食べることができます。ハチミツを自然の形のままいただく体験、贅沢ではありませんか。
ただ一点、最後にどうしても口の中にワックスが残ります。うーん、スムーズなハチミツも1瓶あるといいかもしれない。
我が家にはまだ攪拌機がないので、小さな茶こしで少しずつ抽出してみました。

初めてのハチミツ (1)

完成!飴色がきれいです。
そしてお味は・・・言うまでもありませんね。優しくて甘ーい、自然で素朴なハチミツの味でした。

これからどんどん忙しくなるミツバチ。
この夏、本格的なハチミツの収穫が実現しそうです。

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2017.02.15 22:53|アイルランドの食生活
瓶の中のこれ。一見何だか分からないですよね?

ジョカニのハチミツ2017 (1)

実は、ハチミツなんです。
よく遊びに行く村のパブ、ここでボタンアコーディオンを演奏する親しい友人からもらいました。彼は趣味で養蜂をやっていて、養蜂ビギナーズの私たちの良きアドバイザーとなっています。
(過去の記事→「ようこそミツバチ!」)
パブで一緒に音楽を楽しませてもらった夜、「帰るから、じゃあね」と声をかけると「あ、エリカ、ちょっと待って。僕も一緒に外に行く。車の中に渡したいものがあるから」と言って、くれたのがこのハチミツです。

ジョカニのハチミツ2017 (3)

「ワックスもそのまま入ってるから好きかどうか分からないけど。前に話してたアイヴィーハニーだよ」

アイヴィーハニー(Ivy Honey)とは、文字通りツタのハチミツ。
アイビー(ツタ)は、アイルランドの田舎でそこら中に自生するつる性の植物で、よく木の幹などに絡まっていますね。秋になると白い地味な花を咲かせますが、ミツバチにとってはこれが冬支度前の貴重な資源と言われています。
夏に収穫するハチミツとは違い、アイヴィーの花をもとに作られるハチミツは色も香りも味も独特で、昔から薬として使われてきた歴史があるそうです。

ジョンからもらったアイヴィーハニーは、とろりとしたいつものハチミツとは違い六角形の形のまま結晶化しています。
パンなどには塗れないけれど、スプーンで少しずつ砕いて口にすると・・・

なんておいしいハチミツでしょう!!!

夫も「これはすごい」と大絶賛、娘のリラも「今まで食べたハチミツで一番おいしい!」と言って週末の朝食時には必ず一口、二口・・。甘いだけではない、口に含んだ途端そのパワフルな味に圧倒されます。

ジョカニのハチミツ2017 (2)

我が家のミツバチたちは、冬の今も穏やかな日は忙しそうに巣箱を出入りしています。
アイルランドでは、2月がミツバチにとって最も過酷な月と言われています。でも今年は暖冬で厳しい寒さがないのと、数週間前からはハリエニシダの黄色い花も咲きはじめました。
ミツバチがいるだけで、こんな風に私たちも自然の変化に敏感になっていきます。また少し成長させてもらったような、嬉しい気持ちです。

今月を乗り切れば、ゆっくり春がやって来る。
我が家のミツバチたちからハチミツのおすそ分けをいただく日も、ゆっくりやって来そうです。


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2016.06.13 09:32|アイルランドの食生活
北コークの小さな村で、毎年開かれているイベントがあります。インターナショナルフードフェアと言って、世界各国の料理を楽しむことができる数時間のイベントです。(過去の記事はこちら→「フードフェアに参加する」)

Kildorrery food fair 2016 (3)

この村の近くに住む私の親友、丸田瑠香さんに「一緒にやらない?」と誘われて早5年。
恒例となったイベントに今年も参加してきました。

このフードフェアは村の出身のダニーという男性が発起人で、地域に暮らす外国人たちに声をかけて各国の料理を作ってもらい、入場者たちに振る舞うことで異文化に触れてもらおうというとても良い企画です。入場料を払うとお皿とフォークをもらえ、各国のブースを自由に訪ねて食べ歩くことができます。

今年はお天気にも恵まれ、大勢の地元の人たちの入場がありました。行列ができてる!

Kildorrery food fair 2016 (4)

中は既に大賑わいです!

Kildorrery food fair 2016 (1)

どんな国が参加しているかというと・・
こちらはハンガリーの女性陣。伝統的な衣装が素敵です。

Kildorrery food fair 2016 (5)

リトアニアは毎年ワイワイと元気がいい!

Kildorrery food fair 2016 (6)

もちろんアイルランドもいます・・・。

Kildorrery food fair 2016 (7)

私たちの隣はいつも韓国の女性。アイルランドの田舎では絶対に味わえないおいしい韓国料理をもてなしてくれます。

Kildorrery food fair 2016 (11)

Kildorrery food fair 2015 (18)

ほかにも、スペイン、ポルトガル、ドイツ、エクアドルやヴェネズエラといった国々の姿がありました。
さて、日本代表の私たちの献立は毎年こんな感じです。

Kildorrery food fair 2015 (28)

この年は「日本食=魚」という固定観念を払拭すべく、和風ミートボールを作りました。

Kildorrery food fair 2015 (29)

意外に好評なのが、アンパン。パンだからアイルランド人にもなじみやすく、しかも甘いので60個のアンパンはいつも完売(?)です。

さあ、ジャパニーズフードと言えば、これを作らないわけにはいきません。

Kildorrery food fair 2015 (32)

SUSHI!!!
別に日本人が毎日寿司を食べているわけではないんですが、お寿司がないと「どうしてないの?」と非常に残念がられるのですから仕方がない。
お米を6合炊いて、今年は2種類の巻き寿司を用意しました。

ほらほら、さっそくお客さんが現れましたよ。
「Sushi, please!」

Kildorrery food fair 2016 (8)

中にはアイルランド人の典型というのか、「スシって魚が入ってるんでしょ?だめだめ、そんなものは食べられないよ」という人もいますね。そんなアイルランド人の特徴を心得た在アイルランド数年の私たち。今年はそんなアイルランド人にも優しい、照り焼きチキン入りのり巻きなるものも作ってみました。
これが案の定、大好評。ほらね!ほらね!

Kildorrery food fair 2016 (2)

2時間半のフードフェアは、あっという間に幕を閉じました。イベントの下準備から食事の支度まで、皆さん頑張りました。
お疲れさま!

Kildorrery food fair 2016 (10)

日本代表、来年もSushiを作って皆さんのお越しをお待ちしております・・!

Kildorrery food fair 2016 (9)


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2016.04.15 13:40|アイルランドの食生活
自分のブログを読み返していると食生活、とりわけ「ジャガイモ」に関する記事が多いようで驚きました。
アイルランドのソウルフード、ジャガイモの話
ジャガイモとアイルランド人
アイルランドの大飢饉の原因、ブライト
今年は豊作のジャガイモ
シンプルでおいしい、ジャガイモと西洋ねぎのスープ

数年前にアイルランド人の配偶者のいる日本の方と話をしていた際、こんなトピックで盛り上がりました。

夕ご飯に、ご飯(白米)、みそ汁、おかず数品、そこにジャガイモの煮込みなどを作って出すと、「ご飯とジャガイモを一緒に食べるのはおかしい!」とアイリッシュの配偶者から抗議される。

分かる分かる!!!私もまったく同じ経験ある!!
日本人にとってジャガイモはニンジンとかブロッコリーとか、ほかの野菜と同様に野菜の一つですね。だからジャガイモでおかずを作るのは当たり前です。煮物の代表格でもあるジャガイモは、ポテトサラダ、きんぴらなどにしてもおいしくて、どれも立派な日本のおかずです。

しかし。
アイルランド人にとってジャガイモは日本人のご飯(お米)に代わる主食です。
だから、ジャガイモをおかずにしてお米を食べるのはおかしい!というわけなのです。

なるほど、確かにアイルランド人配偶者たちの言っていることは正しくて、ジャガイモはお米やパスタ、パンなどと同様に炭水化物が多く含まれる食物ですね。
日本に住んでいた頃は、ご飯と一緒にジャガイモを丸ごと蒸したのにバターしょうゆをかけて食べたりしていましたが、この光景はアイルランド人に言わせると「邪道!」「どっちが主食なんだ!はっきりせよ!」ということのようです。

アイルランドに暮らし始めて12年目の今年。
最近は私もいつの間にかこのアイルランド人的ジャガイモ論に感化されて、ジャガイモはあくまで主食として食べることが多くなりました。それに比例して、和食はあまり作らなくなったなあ・・・。

アイルランドに来て間もない頃は、成人してからどこに暮らそうと、人は生まれつき慣れ親しんで食したものがいつまでも舌に記憶されると思っていました。が、最近は「そうでもないかも」と感じることも多いのです。
私の場合「日本料理vsアイルランド料理」という対立論ではなくもっと原点に近いところで、この土地で育つもの、手に入るものをシンプルに食べればいいんじゃないか、と思うのです。
これも、アイルランド田舎生活から得た食の道なのかもしれません。


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発信者の紹介

望月えりか

Author:望月えりか
ウェブサイト「アイルランド田舎生活」のブログ版、日々の暮らしの様子をエッセイにしてお届けしています。
2004年よりアイルランド人の夫、一姫二太郎と4人でアイルランド西部の小さな村に暮らしています。
アイルランドの自然と伝統音楽に囲まれながらオーガニックな野菜作りと食生活、農家さんの羊毛で糸紡ぎ。アイルランド伝統音楽プロジェクト「ブラックバードミュージック」運営。フィドルを弾いたりフルートを吹いたり。
新聞、雑誌等プレスへの寄稿文依頼はirishcountrylife@gmail.comまでお問い合わせください。

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