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2020.03.06 09:53|レシピ
アイルランドの乳製品は、濃厚でクリーミーでとってもおいしいことで有名です。バター、チーズにヨーグルト。アイルランドの乳製品はすべて100%国産の牛乳から作られています。スーパーマーケットで普通に売られている国内大手メーカーのものでも、驚くほどのクオリティー。アイルランドの人たちは、こんなにおいしい乳製品を毎日普通に口にしているの?羨ましい~、とよく言われます。

そのひとつ、ヨーグルトもバラエティーが豊富でたっぷりの容量。こんなに入っていてこの値段?というのも嬉しいところ。加糖やよく分からないフレーバーが加えられたものよりも、高品質のプレーンなヨーグルトにブルーベリーやいちごなど果物の粒まで楽しめるような正統派のヨーグルトが多いようです。

ヨーグルトは我が家の冷蔵庫に常時ある食品なので、日本に帰省しても夫のパットさんは「ヨーグルトを買おう」とスーパーへ向かいます。ヨーグルトの並ぶ棚の前に立ちすくむパットさん。

「・・・普通のヨーグルトはないの?」

プレーンヨーグルトを買って口にすると、

「何だろう、この味・・・」

微妙な反応だなあ。

乳酸菌たっぷりの発酵食品ヨーグルトは整腸作用があるし、免疫力を高めたりさまざまなアレルギーにも効果があると言われるまさにスーパーフードです。毎日小皿に少しでもヨーグルトを食べていると、私も体の調子がいい気がします。

アイルランドの市販のヨーグルトがいかにおいしいかという話をしたあとでなんですが、私は実はヨーグルトをもう買っていなくて、自分で作っています。作り方は、こんなに簡単にできちゃうものなの?と拍子抜けするほどシンプル。今日はそんなレシピのご紹介です。

******自家製ヨーグルト 材料******
プレーンヨーグルト 大さじ1
牛乳 500cc

自家製ヨーグルト (19)

牛乳を温めるお鍋、ヨーグルトを作る容器(ふた付き)、ミニ泡立て器、それに温度計があると大変便利です。ヨーグルトを温かい状態に保つため、私はティーコージーを使っています。

牛乳は低脂肪のものなどは避けて、できれば成分無調整のものを。ちゃんとした牛乳を使いましょう。濃厚でおいしい牛乳を使えばその分おいしいヨーグルトができます。
種として使うヨーグルトも、乳酸菌が生きているプレーンのものを選んでください。

私が使う牛乳は、もちろん近所の有機農家さんから買っている生乳(「搾りたての牛乳を買いに」)。

モーナの生乳

ヨーグルトも牛乳も、厳密に量る必要はありません。あらゆる発酵食品は菌が繁殖してできるので、乳酸菌がうまく増える環境さえ作ってやれば、失敗なくおいしいヨーグルトができます。

自家製ヨーグルト (1)

①牛乳を火にかけます。

自家製ヨーグルト (16)

②温度計を入れて、45℃まで温めます。
菌が繁殖しやすい温度にするのが重要なので温度計は便利です。

自家製ヨーグルト (11)

私は少し前に愛用していた温度計を床に落として割ってしまいました。ヨーグルト作りには慣れているので、今では手で触れてだいたいの適温を確かめながら作っています。

自家製ヨーグルト (15)

③ヨーグルトを作る容器に種のヨーグルトを投入し、ここに温めた牛乳を流しこみます。泡立て器で混ぜます。

自家製ヨーグルト (9)

④容器のふたを閉めて、ティーコージーをかぶせてあたたかい場所に7~8時間放置します。ティーコージーがなければタオルなどで容器をくるんでもOK。こたつに入れたり、保冷バッグなどを使う手もあるそうですよ。

サンルーム2020 (2)

今日は外の気温が7度ほど。でも一日中晴れていて、我が家のサンルームからは日差しがたくさん入りリビングルームはぽかぽかです。こんな日は窓辺に置いておくだけでもヨーグルトはできてしまいます。

自家製ヨーグルト (20)

⑤放置後、ふたを開けてみると・・・あっ、ヨーグルトらしくかたくなってます!完成!冷蔵庫で冷やします。

自家製ヨーグルト (8)

ほどよく冷えたらそのまま食べてもおいしいですが、我が家では自家製ジャムと一緒にいただくのが定番です。これは夏に作った黒スグリのジャム。
はちみつをたらしてもおいしいし、果物やドライフルーツ、ナッツなどを入れれば最高のおやつになります。

さて、忘れてはならないのは、これからもヨーグルトを作り続けたい場合は最後まで食べ切らず、大さじ一杯ほどのヨーグルトを次に継ぐ種として残しておくことです。
つまり、一度自家製ヨーグルト作りが成功すればあとは牛乳を買うだけでいいというわけ。

皆さんも、週末にぜひ試してみてくださいね。

望月えりか 初著書「見飽きるほどの虹 アイルランド 小さな村の暮らし」
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2020.02.19 15:35|アイルランドの自然
私たち人間は、古木とか大木というものに特別な気持ちを抱くようです。ある種の畏敬の念のようなものでしょうか。人の一生とは比べものにならない気の遠くなるような年月を、もの言わずたたずむ一本の木。

私の暮らす東クレアにも、そんな木があります。
我が家からは車で30分ほど。やや入り組んだところにあるのと、サインも標識もないので地域の人たちですら知らなかったりします。
というのもこの木、実は私有地にひょっこり立っているのです。ある農場の牧草地の端っこにあり、初めて訪れた時はどうやったら木の近くまで行けるのか分からず、途方にくれたものです。

私有地だとしたら、ひょっとすると持ち主の方は赤の他人がうろうろするのを好まないかもしれない。
どうしよう。

と思っているところへ、たまたま農夫さんらしき男性があぜ道を歩いているのを見かけたので、おそるおそるですが尋ねてみることにしました。
「あの~、すみません。あのオークを見たいんですけど、どうやったら木の足元まで行けますか?」

すると農夫さん、「ああ、あの木だね?そしたら今歩いてきた道をちょっと戻って。注意して見てるとログが数本渡してあるのが分かるはずだよ。しばらく行ってないから、もしかするといばらで覆われてるところもあるかもしれないけど、一応歩けるようにしてあるんだよ。いやー、あのオークの木を見るためにいろんな人たちが来るもんだよ。どっかのお偉い学者さんとか教授さんとかもね、リサーチだとか言って。私にはさっぱり分からないけどねえ」
ものすごくきつい東クレア訛り、おまけに前歯が数本ない農夫さん。何を言っているのか聞き逃さないよう、私は一生懸命でした。

お礼を言い、何とか教えてもらったけもの道を見つけます。
足元に注意しながら、蔓やらとげとげのいばらをかき分けてようやっとたどり着くことができました。

Brian Boru Oak Tree (2)

この木だけが、ぽつんと一本だけ立っています。近くで見ると、やはり圧巻。
木肌に触れ、樹木を見上げていると何とも言えない異空間へ運んでくれます。

Brian Boru Oak Tree (1)

聞こえるのは鳥の声と、遠くを行くトラクターのエンジン音。目の前の牧草地には牛が数頭、のんびりと草を食んでいます。平和で穏やかな場所です。
1000年前に眺める景色は、きっと今とは全然違うものだったんだろうな。

話はやや横道にそれますが、アイルランド全国に無数に点在するちょっとした遺跡や古墳のようなものも、私有地のど真ん中にあったりします。小さなストーンヘンジの輪の周りに牛や羊が放牧されていたり、民家のわき道を通らないといけなかったり。
州や国が土地を買い取り、保存、観光化していくというのでなく、地元の人たちにゆだねられているような形です。最初はとても驚きましたが、代々その土地に暮らす人々ほど土地の歴史を知っているし理解しているので、たいていの場合行き届いた管理がされていて、地図を見ながら遺跡巡りをする個人観光客の人たちにも寛容に開放しています。それも、柵を立てたり門を作ったり、ましてや入場料をせびるようなあこぎな人はほぼ皆無。目立った看板も汚らしい旗もお土産屋もなく、ありのままの姿を見ることができるのはとてもいいなと思います。

今回ご紹介したオークの木は、地元では「ブライアン・ボルーのオークの木」という名で親しまれています。
ブライアン・ボルー(Brian Boru)とは、アイルランドの歴史に詳しい方ならご存知の人物かと思いますが、900年代半ばに生まれ、のちにアイルランドの王となった人です。ブライアン・ボルーはオークの木のあるエリアから遠くないクレアの出身であること、そしてこの木が推定樹齢1000年と言われ、ボルーとほぼ同じ時代から生きているということで、「Brian Boru's Oak Tree」と呼ばれるようになりました。

ブライアン・ボルー

でも、例えば日本に存在する古木の数々に比べると、樹齢1000年とは大したことがないように思いませんか?
お隣ブリテン島(イギリス)にある最古の木は、ウェールズにある樹齢5000年のイチイの木であると言われています。
なぜアイルランドにはこれに匹敵する木が存在しないのでしょうか。

アイルランドの風景と言えば、どこまでも広がる牧草地というのが一般的かもしれません。
しかしこれ、本当は人為的な手が加えられた景色なのです。大昔のアイルランドの多くの土地は森に覆われていたといいます。それも、アイルランドの原木オークの森林。さぞかし美しい原風景だったことでしょう。しかしイングランドの支配のもと、これらの美しい森は次々に伐採され、特にオークは高品質の船材木としてイングランドに運ばれ、利用されました。私の暮らす東クレアの材木もクオリティーがよく、ロンドンのかの有名なウェストミンスター寺院の建築にも使われているとか。

生きている木の年齢を測ることは難しいそうで、果たして本当に樹齢1000年なのかどうか、首をかしげる専門家も多いようです。今でも葉を伸ばし続ける木の下に座ると、そんな歴史をかいくぐって生き延びたこの木の運命が奇跡のように感じられ、木が見てきたであろう時の流れに思いを馳せます。

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2020.02.07 11:30|環境 / エネルギーを考える
おととしの冬のことだったでしょうか。ティーンエイジャーの娘リラが、リムリック市にあるショッピングセンターに友だちと一緒に買い物に行きたい、車で連れて行ってと言うので、女の子二人を後部座席に乗せて高速道路を走らせ行ってきました。
「みーんなが買い物に行ってる人気のモールなんだよ」
大型駐車場に車を停めて中に入ると、なるほど服やアクセサリーなどを扱うお店がずらり。カフェや食材店なども入った複合施設といったところでしょうか。

ショッピングモール

お目当ての店は2フロアを占める大型店で、女の子たちはさっそく服選びを開始、試着室を出たり入ったりしています。
手持無沙汰の私も、時間つぶしに店内を物色することにしました。
トレーナーやパーカーには興味がないので、カーディガンやセーターなどニット系の棚に自然と足が向かいます。ざっくりと編まれたちょっと面白いカッティングのセーターや流行を意識したおしゃれな色合いのカーディガン。思わず「あ、こんなのが一着あったら楽しいかも」と手に取って見てしまいます。
若者向けのお店とあって、値段もお手ごろ。ついついあれもこれもと何着も買ってしまいそうです。

すると。
「ん?ちょっと待って。これ、一体何の素材?」

そうなのです。ここ数年というもの、私は購入する衣類の素材を確かめるのが習慣になっています。
以前はもっと無頓着で、洗濯をする時になって「あ、このタンクトップ、100%リネンだったんだ~」なんていうことが多かったのですが、今は買う前に必ずチェック。
自分の肌に触れるものや身にまとうものが何の素材でできているのか知りたいと思うし、環境のことを考えるとなおさら自然素材でないものには助力したくないなあと感じます。
ウール70%、アクリル30%、なんていう合成繊維も私はだめ。わずかであっても化学繊維の入った服は着たくない、家に持ち込みたくないと頑なに思うのです。
アイルランドで育つ羊の毛を紡ぎ、編んでいくという手仕事をする中で、素材に対する考え方が自然と変わってきたのかもしれません。

ショッピングモール2

驚いたことに、結局このお店で私が買いたいと思える服は1枚も見つからなかったのでした。

ウールのセーターは他の衣類と一緒に洗濯機に入れられなくて面倒。毛玉もできるし伸びやすい。虫食いも心配。
その点アクリルのセーターならお手入れも簡単だし、何より安い。ウールのセーターは高価ですよね。

洗濯が楽。速乾性がある。保温性がある。しわになりにくい。安い。

でも、そんな私たちの一方的な利便性や快適さを優先させる暮らしは、もう時代遅れでもあります。
限りある資源や土に返らない人工物に頼らない暮らし。自然に寄り添い、私たち人間もまた自然の一部であるという本来の姿に、回帰できる暮らしに立ち戻っていきたいし、そうでない道はもはや私たちの未来を保証してくれません。環境破壊は、巡り巡って私たち自らを破壊していく。今地球に起こっていることは、そういうことではないでしょうか。

アクリル。ポリエステル。ナイロン。これらの化学繊維って、何でできているかご存知ですか?
そう、石油ですね。
ああ~・・・。やっぱり要らないな!

そんな頑固な私の服選び。完璧にうまくいくものでもありません。この日リラが買ったトップはひらひらのナイロン素材だし、息子のショーンはすべすべのスポーツウェアも持っている。昔買ったジャケットやセーターといった私の服だって、化学繊維のものがいくつかあるはずです。水着や下着など、そもそも選択の余地がない場合もありますね。化学繊維がこれだけ蔓延していると、自然素材にこだわるのはとても難しいものです。

それでもあきらめたくない。私にできることから、はじめたい。
たとえ個人の小さな変化であっても、私たち一人一人がアクションを起こせば、それは大きなムーブメントとなっていくはずです。

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2020.01.30 02:58|毛糸と私
見て見て!
今年の冬の編み物プロジェクトの一つ、パットさんのための手紡ぎセーターがやっと完成しました~。

パットのロムニーセーター (1)

使ったウールは、去年の夏に紡ぎの会のメンバーを通して購入したロムニーという品種の羊の毛。
羊さんたちは私の住むクレア州のお隣、ティペラリー州のロイさんという羊農家で飼育されているそうです。正真正銘、アイルランド産のウール。ロムニーは毛が長く、白やグレイ、黒など色もバラエティーに富んでいて、昔から良質なウールの羊として知られています。
入手してからというもの私はすっかりこの羊毛の虜となってしまい、紡ぎ仲間の女性たちにもどんなにこのウールが気に入ってしまったかを熱く語っていたのでした。
すると、「エリカ、私のところにロムニーの白とグレイが余ってるの。そんなに好きなら、それも譲ってあげられるわよ」

喜んで、買います!!!

そんなわけで、これ以上原毛は買わない、もう家の中が原毛であふれかえってしまう・・という私の誓いはあっさりと破れ、自宅から20分ほどの森の中に住む女性宅までるんるん気分で一人車を走らせたのも、去年の夏のこと。

毛が長ければ長いほど紡ぎ手にとっては嬉しいものですが、羊農家のロイさんは紡ぎという手仕事についても心得のある方らしく、なるべく藁やごみなどのついていない、状態のいい原毛を選んで分けてくれているそうなのです。この気配りがありがたい。
でも、それだけではありません。

このウール、今まで紡いできたアイルランド産の羊毛の中で一番やわらかいかも。

ロムニーウール (4)

日本でよく知られているメリノウールのような柔らかさとは違いますが、チクチクした感じは、少なくとも私はまったくしません。
これだったら、手触りのいいセーターが編める。

そうとなればさっそく作業開始です。

まずはこのふわふわの、形のない羊の毛を糸にするところから。どうしてこれが毛糸になるのか。不思議ですよね。

ロムニーウール (2)

今回は、友人から長期で借りているこちらの紡ぎ車を使って紡ぎました。

ロムニーウール (3)

アイルランド北西部、ドニゴール州で昔から手作りされているこれまたアイルランド産の紡ぎ車です。この紡ぎ車については、また別の機会を設けてご紹介させてください。

ロムニーウール (1)

ほら。少しずつ、糸になってきましたよ。

ロムニーウール (6)

パットさんのセーターのメインカラーとなったこのウール。何色といえばいいのかしら?黒?ダークグレイ?ダークブラウン?
よく見ると、ところどころグレイがかっていたり赤茶色や白が入っていたりします。

ロムニーウール (5)

何とも形容しがたい色。人の手では作れない、自然な色だと思いませんか。

パットのロムニーセーター (2)

今回のパットさんのセーターもまた、私がここ数年習得中のアイスランドの伝統的なセーター、ロピのスタイルにならって編みました。本来なら袖や裾部分にも異なる色で模様が入るのですが、「なるべくシンプルに」というパットさんの要望に応えて模様は胸元に限定。それもなるべくプレーンな模様を選んだ・・・つもりです。

パットのロムニーセーター (3)

模様部分に使った糸も一色のみ。もちろん、ロイさんの農家からやって来た同じロムニーのウールです。

お正月明けに完成したこのセーターに袖を通したパットさん。「着心地が良くてあったかい」と大喜び。よかったよかった。

原毛を紡いで糸にして、今度はそれを編んでセーターを作るなんて気の遠くなるような作業だと思われるかもしれませんが、案外あっという間に仕上がるものです。もちろん何時間という時を費やしてはいるわけですが、一冬という時間をもらえれば少しずつ作業を進め、形にしていくことができます。

何より、こんなセーターはお店で見かけて購入したセーターとは違って、特別な思い入れがあるもの。「どこで手に入れたか覚えてないや~」ということは、まずありません。大切に着てくれるはず。
そんな「もの」との関係。「衣」との関係が暮らしの中にあること。私にとってはとても大切な、暮らしの断片です。

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2020.01.22 16:38|ごあいさつ / ご案内
小学生の頃、テレビでアメリカの人気子ども番組「セサミストリート」をときどき観ていました。
その中で、子どもたちがでこぼこの山道のようなコースをマウンテンバイクで競争する、というものがありました。自転車競争というと普通は誰が一番速いかという勝負を連想しますが、この自転車競走は「誰が一番遅くゴールできるか」という逆の発想で、子ども心ながらに「へえー、おもしろい」と感心し、今でも鮮明にこのエピソードを覚えています。山道なので自転車を操るのも難しく、ゆっくり走っているつもりなのにどうしても次々にゴールしてしまう子どもたち。

ゆっくり行くことは、速く行くことよりも難しいのかもしれないな。

そんなことを思った、初めての瞬間でした。

ちょっと変わったこの自転車レースとは裏腹に、私たちの身の回りではあらゆる物事が加速しているようです。それはまるで、より速くなることが私たちの暮らしにとって当然の発展であるかのよう。

そんなに速くする必要はないんだよ、もっとゆっくりでいいよ、と教えてくれる場所は、なかなかないのかもしれません。

もっと早く。もっと効率的に。もっと快適に。もっと便利に。

でも私はこの「もっと」に、「ノー」と言いたい。

もうこれ以上、私たちを追い立てないでほしい。何のために生きているのか、分からなくなってきてしまう。
効率が悪くてもいい。少しぐらい不便でいいから、人間らしい生活をさせてほしい。

希望の持てる未来を私たちがもし作っていくことができるならば、スローダウン。
これからの道を前進していくためには、ゆっくり行くしかない。これ以上スピードアップしたら、さらにいろいろなものが壊れてきてしまう。
それよりも、私たちが急いでとりかからなければならないことは、ほかにある。

まずは自分のために。大切な家族のために。そして、限りある地球のために。

The Burren with Frank 2015 (40)

私たちを取り巻く環境の問題が、日に日に深刻化しています。身近なところから、そんなことも皆さんと一緒に考えていける年にしたいと思っています。
今年もどうぞよろしくお願いします。

アイルランド田舎生活 望月えりか

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望月えりか

Author:望月えりか
書く人。日々の暮らしの様子をエッセイにしてお届けしています。
2004年よりアイルランド人の夫、一姫二太郎と4人でアイルランド西部の小さな村に暮らしています。
アイルランドの自然と伝統音楽に囲まれながらオーガニックな野菜作りと食生活、農家さんの羊毛で糸紡ぎ。アイルランド伝統音楽プロジェクト「ブラックバードミュージック」運営。フィドルを弾いたりフルートを吹いたり。
著書「見飽きるほどの虹 アイルランド 小さな村の暮らし」(出版舎ジグ)
新聞、雑誌等プレスへの寄稿文依頼はirishcountrylife@gmail.comまでお問い合わせください。

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