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2018.11.06 23:32|ワイルドフード
2週間ほど前、風邪をひき久し振りに寝込みました。39度近くの高熱とのどの痛み。
これだけ熱が出ると、日常生活というものをまともに送れなくなります。家事ですらままならず、パットさんに普段以上に頑張ってもらって何とか数日を乗り切ることができました。

私が病に伏せていることを聞いた友人が、電話をくれました。
熱があってね、辛いのよねと話していると「エリカ、エルダーフラワーのお茶はあるの?」と言います。

乾燥させたエルダー(ニワトコ)の花は、おいしいハーブティーになります。解熱作用のあるお茶だから今から持っていってあげる、という間もなく、ティーを配達してくれました。なんて優しいの・・!

茶色の紙袋に入ったお茶がこちら。

エルダーフラワーのお茶 (5)

初夏に摘んだエルダーの花をシンプルにそのまま乾燥させたもの。

エルダーフラワーは不定期便に何度も登場していますが、こんなお花ですね。

エルダーフラワー2017 (1)

ニワトコという木の花です。

ふらふらした足取りで電気ケトルをスイッチオン、ハーブティー用のポットでさっそくお茶を作りました。

エルダーフラワーのお茶 (10)

花をたっぷり入れると、夏の香りが一気によみがえってくるようです。

エルダーフラワーのお茶 (14)

エルダーフラワーのティーは、苦味のない優しい味。いかにも体に良さそうです。これなら普段からハーブティーとしても飲めそう。

たくさんもらってしまったので、残った花はガラス瓶に入れて保存。瓶に詰めていると花粉がたくさん落ちてきて嬉しくなりました。

ティーを持ってきてくれた友人とは、こんな会話もしました。

「ハチミツはあるの?」
「うん」
「ちゃんとローカルのハチミツ?」
「そうねえ、アイリッシュのハチミツだけど」
「なら大丈夫、そのハチミツを大さじ一杯、レモンを半分絞ってお湯に混ぜて飲んでね」
「それと、もし喉が炎症を起こしていたらぬるま湯に塩を溶かしてうがいをするといいわよ」

エルダーフラワーのお茶 (9)

友人が摘んで乾燥させたエルダーの花のお茶とアイルランド産のハチミツで治す風邪。
市販の薬ではなくて、身の回りに生きるものや自然の力を使った治癒の知恵。
急がない、焦らない。
私の風邪はゆっくり治っていきました。

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2018.10.25 16:48|食文化/食事情
アイルランド料理といえば何といってもジャガイモ。

アイルランド不定期便でも、ジャガイモに関する記事を過去にいろいろ書いています。
アイルランドのソウルフード、ジャガイモの話
ジャガイモとアイルランド人
アイルランドの大飢饉の原因、ブライト
今年は豊作のジャガイモ
シンプルでおいしい、ジャガイモと西洋ねぎのスープ
ジャガイモはおかずにならない?
毎年恒例、ジャガイモの収穫

うわー、ジャガイモだらけの不定期便・・・!

ジャガイモの国アイルランドには「National Potato Day じゃがいもの日」なるものがあり、今年も10月5日にさまざまなキャンペーンが行われていました。祝日ではありません・・念のため。

これにちなんで、メディアではじゃがいも掘りに挑戦した小学校の子どもたちを取り上げたり、家庭でできる世界のじゃがいもレシピを紹介したりしています。

potato-day.jpg

ある新聞を読んでいたら、じゃがいもの日にちなんで「あなたはどんなじゃがいも調理法が好きですか?」という読者アンケートを取ったのだそう。じゃがいもは日本でも幅広く使われる野菜の代表格ですね。さて、アイルランド人の一番好きなじゃがいもの調理法、結果やいかに?

「ま、驚くまでもない結果ですがね」という前置きと共に堂々の一位は・・・

マッシュドポテト!!!

マッシュポテト

日本語だと片仮名でマッシュポテトなんていう風に表記するのでしょうか。アイルランド人、本当にこのマッシュポテトが好きですね~。しかしこのマッシュポテト、ただじゃがいもを茹でて潰せばいいというものではないんですよ。
決して水っぽくならない程度にバターとミルクをたっぷり入れて、空気を取り込むようにマッシュしていくとふんわりとしたコクのあるマッシュポテトができます。
我が家でもときどきパットさんがディナーに作りますが、こだわりがあるようで私はまったくノータッチ。じゃがいも料理に関してはあんまり信用されてないなあ~。
アイルランドのレストランでも家庭でも、まさに定番のマッシュポテトですね。

アンケートの結果はご覧のとおり。

1位 マッシュ 27%
2位 ロースト 22%
3位 茹でる 20%
4位 揚げる(フライドポテト) 11%
5位 蒸す 10%

2位に入ってきたローストポテト、これもアイルランド人に出せば間違いなく喜ばれる料理の一つですね。

ローストポテト

各家庭に必ずオーブンがあるアイルランドならではのロースト料理は、じゃがいもだけでなく肉、魚、野菜などにもよく使われます。

面白いのはわずか1%と最下位だったじゃがいも調理法。一体何だと思います?

ポテトサラダ。です。

アイルランド人たちは「当然の結果だよね~」と苦笑い。
「家族の誕生日パーティーとかでも最後に絶対残りものになってるのが・・・ポテトサラダ!」ということで、悲しいほどに人気なし!

ポテトサラダは日本にも浸透していますが、アイルランド人にはおもてなししない方がいいかも・・しれません。

どんな風にじゃがいもを調理するにせよ、おいしいじゃがいもを使うのが一番です。
今年の夏は雨が極端に少なく、市場に出回るじゃがいもの高騰が続いているアイルランド。それに比べて、小規模農家さんや家庭菜園では例年以上の豊作でした。我が家も食べきれないほどのじゃがいもを収穫しました。
何事も、小さくやるのがいいみたいです。

うーん、ジャガイモのことを書いていたらお腹が空いてきたな~。よし、今夜はローストポテトにしよう!

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2018.10.17 22:37|アイルランドで畑仕事
それにしても今年の夏は畑が忙しかったです。お天気に恵まれ、畑の野菜たちは今が盛りとばかりにぐんぐん育ってくれました。自分たちで育てた新鮮な野菜で毎日の食事がとれるというのは、私たちにとって何にも代え難い暮らしの道です。
おいしい野菜がたくさん穫れるのは嬉しいこと。収穫というのは、野菜を種から育てたことを思えばまさに感激の瞬間なわけですが・・・いやはや、毎日毎日できる野菜を毎日毎日収穫というのは実に大変な仕事なのですね。
も~う、収穫にうんざり!と音を上げそうになるほどでございました。

更には、収穫すれば今度はそれを煮るなり焼くなりしなくてはなりません。
たくさん穫れてしまった野菜は知恵を絞って保存食にしたり、トマトはソースに、ズッキーニは漬物に、りんごはせっせとサイダー、タルト、すりおろしてパンの酵母液に入れたりと、あとからあとからできる野菜や果物を上手に食卓に運ぶという仕事も、実に大変!
これはまさにフルタイムの仕事で、畑と台所を一日中立ちまわっていたような、そんな夏だったのです。

生きるために食べるということは、大変なことなんですね。

さて、10月の畑はそんなパニックも終わり落ち着いてきました。

10月のガーデン2018 (13)

収穫後に空っぽになったところにはポニーの馬糞を追肥して、来年の春までお休みさせています。

場所によっては追肥後すぐにまた違う苗を植えたところも。
こちらは8月に種を蒔いて育てたレタス。

10月のガーデン2018 (12)

毎日食べてもいいぐらいの量です。
子どもたちが学校に持っていくランチ用のサンドイッチにも入れている、柔らかいレタスです。

10月のガーデン2018 (11)

大量に孵化してしまった蝶々の幼虫に食いつくされそうになっていたキャベツも、二度目の挑戦とばかりに丸まってきました。

10月のガーデン2018 (10)

最近毎日のように食べているのがこれ。
白かぶです。遅蒔きにしたのがよかったのか、畑のあちらこちらにごろんごろん。直径10センチほどのものもあって、でもいざ包丁で切ってみると中はしんなり、大味でもなくほんのり辛みがあってとってもおいしい!

秋口からはやはり根菜ができてくるものなのですね。育ててみて初めて知りました。
さて、本日ご紹介したいのはそんな根菜の定番。

10月のガーデン2018 (7)

わさわさと茂るレース状の葉っぱ。もう何だかお分かりですよね?

10月のガーデン2018 (5)

わーい!にんじんだ!

にんじんは、なぜか昔から「育てるのは難しい」と思い込んでいた野菜の一つでした。
季節を問わずいつでも出回っているし安いのですが、畑の土が肥えてきた去年ぐらいからでしょうか、思い切ってにんじんの種を直播きしてみたのです。
すると。な~んだ、誰が難しいって言ったの?と騙されていた気分になるほど簡単にできることが判明。

10月のガーデン2018 (3)

にんじんは和洋問わずどんな料理にも使える万能野菜ですよね。栄養価の高い緑黄色野菜としても知られています。

間引きをあえてしなかったので、お隣さんとおしくらまんじゅう状態で育っている我が家のにんじん。頭部を見て、なるべく大きいものから収穫してやるようにしています。そうすると残った小さいにんじんたちがスペースをもらって大きくなってくるのです。このにんじんの収穫作業が、実は癖になるほど楽しい!
「ん、これは大きいかも」と目星をつけたにんじんの葉の根元をつかんで、はじめは前後左右ににんじんを動かしながらゆっくり抜いていきます。きれいに抜けた時の満足感ったら!たまりません。

にんじんの葉っぱも香りがよく、我が家ではかき揚げを作る時に必ず入れる食材です。子どもたちも大好きで、ショーンはにんじんの葉を見つけると必ず「今夜のディナー、Kakiageにする?」とせがんでくるほど。

ときどき虫に食われていたり、二本足になって形のいびつなものもありますが、薬を使って育てられた見栄えのいいにんじんより何倍もいい!と私は思っています。
見栄えよりなにより、スーパーで買うにんじんは・・あれ?味がしない?香りもなければ、あのにんじんらしい味がいくら噛みしめてもしないのは不思議です。パッケージには「Carrot」と書いてあるし、見た目も確かににんじんなのですが。

10月のガーデン2018 (1)

本日の収穫は(楽しくてついつい抜きすぎた)にんじん、トマト、きゅうりにベニバナインゲン。
家族4人分以上の野菜が毎日穫れる我が家の畑。
幸せなことです。

しゃきしゃきで香り豊か、今でさえ十分においしいにんじんですが、冬の寒さにより野菜はこれからどんどん甘くなっていきます。
必要な時に必要な分だけを抜いて、あとのにんじんは土中に残して保存するつもりです。

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2018.10.12 13:14|豊かな暮らしを考える
我が家では買い物をする時、なるべくオーガニック(有機)と名のつくものを求めるようにしています。オーガニックの野菜、オーガニックの牛乳、オーガニックの卵、オーガニックの小麦粉、オーガニックの食用油。
食物だけに限りません。オーガニックの石鹸、オーガニックのシャンプー、オーガニックの毛糸、オーガニックのコットン・・・いろいろありますよね。

オーガニック食品であれば小さな町の健康食品店でも手に入るほか、アイルランドでは大手のスーパーでも有機野菜やオーガニックの乳製品などが幅広く出回っています。

私の母は私たちが子どもの頃から生活協同組合の活動に取り組んでおり、この時代から自然食品、地域野菜や有機のものに慣れ親しんで育ちました。結婚してアイルランドに暮らし始めると、なんとパートナーのパットさんもまたオーガニック志向であることが判明。類は類を呼ぶというのか、無意識のうちに私たちは似たような人間の匂いを敏感に嗅ぎ分け、会うべく人に会っているのかなあという気がしてきます。

これは何年も前の話ですが、ある日亡き義父と話していると「オーガニックって何だ?」と大真面目に訊くのです。
「マーケット広場の露店で野菜を売ってるマイケルからにんじんを買ってるけど、あのにんじんはオーガニックじゃないのか?」
「毎日飲む紅茶に入れてる牛乳、あれもオーガニックじゃないのか?」

ある世代から上の人たちは、義父のようにオーガニックの定義の曖昧な人が多いようです。義父の時代には、おそらくほとんどのものがオーガニックだったからなのでしょうか。
義父のケリー州の生家では、自分の家の畑でじゃがいもやにんじん、キャベツを育て、自分の農場で飼育した豚をしめてベーコンを作り、牛の乳を搾り、家の回りに放し飼いにしてあるニワトリの卵を取って食べていました。それがごく普通の暮らしだったんですね。みんなオーガニックだったから、誰もわざわざ言及せずに暮らしていた時代です。
大変な労働が伴ったでしょうし決して楽な暮らしではなかったと思いますが、その分新鮮で手作り、安心。現代の私たちよりも何倍も品質のいいもの、それこそトップクラスのものを食べていたのではと思います。

1940年代のファーミング

どうして今になってオーガニック、有機という言葉が盛んに使われるようになったのでしょう。
いつの間にか、私たちの身の回り、特に食品群の大半がオーガニックでないものに取って代わるようになってから、この言葉が出てきたのかなと思います。つまり「オーガニック」と書いていないものは何かしらの理由でオーガニックではないということで、例えば野菜なら農薬が散布されていたり、化学肥料を使って栽培されているということを意味するようです。

オーガニックと書いてあるものなら何でもいいということでもありません。オーガニック商品の定義や認定方法にもグレイゾーンがありますし、内容物はオーガニックでもパッケージがプラスチックだったりすると個人的には「うーん。これは土にかえってくれないなあ」と悩んだりもします。

オーガニックであること。
人間も、本当はオーガニックな存在のはずなんだけどな。自然の一部のはずなんだけどな。
こんな自然の豊かな田舎に暮らしていると、そんな風に思えてきます。どこかで読んだ知識でなく、自然が教えてくれるというのでしょうか。

紅葉2016 (1)

オーガニックであるということ。
義父の時代を思い起こせば、決して新しい考え方でもライフスタイルでもないのかもしれません。

どんな食べものもあらゆる商品も、わざわざオーガニックといううたい文句を使わなくていい時代・・・羨ましいなと思います。

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2018.10.03 22:43|レシピ
アイルランドのお酒といえばギネス。いやいやウィスキーでしょう、という方も多いかもしれませんね。
黒ビールやウィスキーなどと並んで人気のあるもう一つのお酒にサイダーがあります。日本では「シードル」という名前で知られているのかもしれません。
サイダーというと子どもでも飲める炭酸飲料を想起しがちですが、もともとサイダーとはりんごを発酵させて造るアルコール飲料のことを指します。そういえば私も学生時代にアイルランドを一人旅していた際、この間違いを犯した経験があります。宿で知り合った女の子と一緒にパブに行き、「何を飲む?アップルサイダーはどう?」と訊かれたので私は「おお、りんごの香りの炭酸飲料、いいかも」と勘違いしてしまったのです。いざ注文すると、手渡されたのは大きなパイントのグラス一杯になみなみと注がれたシュワシュワのお酒。飲み終えるのに必死でした。
その時に出てきたのが、アイルランドのサイダーの代表格、ブルマーズ(Bulmers)です。

ブルマーズサイダー

アイルランドでは大小さまざまなサイダーメーカーが商品を出していて、りんごの代わりに梨を使ったサイダーも人気です。
さて、実はこのアップルサイダー、自宅でも簡単に作れるのですね。
イングランドやアイルランドでは自宅でベリーや野生の花を使ったワイン、サイダー作りが盛んで、私の回りにもそんな人たちが多いです。かくいう私も自宅でワイン作りを始めて数年が経ちますが、サイダー作りには今まで挑戦したことがありませんでした。

サイダーを作るには大量のりんごが必要なのと、生のりんごを絞ったジュースから作るので通常はプレスと呼ばれる絞り機が要ります。そんな理由から、何年も興味はありながら断念していたのでした。

年々我が家の敷地内で収穫できるりんごが増えてきて、今年も何個ものバケツにいっぱいのりんごが納屋に。
どうやって使っていこうかしらと思っていたところへ、救世主が現れました。

エニスの町にあるパットさんの実家の屋根裏部屋を整理していたら、誰も使っていないジューサーが出てきたのです。おそらく甥のダニーが買って、一度か二度使ってそのままになっていたのでしょう。新品同然です。
ジューサーとは、ミキサーにも似ていますが野菜やフルーツなどを入れるとジュースを撹拌してくれる電気機器です。一方からはジュースが、もう一方からは果物などのカスが出てくるということですね。野菜ジュースなどを自宅で簡単に手作りすることができます。

絞り機よりは効率が悪いけど、時間ならいくらでもある。よし、サイダー作ろう!

まずはりんごの準備から。

アップルサイダー作り2018 (6)

りんごは生でもよく食べるので、サイダー作りには生食には小さすぎるサイズのりんごや傷みのあるものを私は使いました。もちろん、傷んでいる部分はナイフできれいに切って捨てていきます。

アップルサイダー作り2018 (12)

ボウルに何杯分のりんごを使ったのでしょう、分かりません。
ジューサーのいいところは、皮をむいたり芯を取る必要がないことです。リズムよく、思い思いにりんごをざく切りにしていけばよいのです。私の性格にぴったり・・!

アップルサイダー作り2018 (13)

こんな感じです。
でも量が足りないわ。

アップルサイダー作り2018 (5)

まだまだ。まだまだ。
りんごを切り続ける私と背中合わせに、頼れるアシスタントを雇いました。
リンゴを切るのは「手が疲れた」「できない」とぶうぶう言うのに、マシーン音と共にりんごを絞ってくれるジューサーは気に入ったらしい息子のショーンが、片っ端からりんごを投入、ジュースを作ってくれました。男の子って、どうしてこういう機器が好きなんでしょう。

アップルサイダー作り2018 (1)

しかも味見してばかり。
さあ、これがダニーのジューサーです。こんなところでまさか活躍しているとはつゆ知らず・・・。

アップルサイダー作り2018 (8)

ジューサーから出てきた液体、つまり搾りたてのりんごジュースには、まだ沈殿物がかなり混入しています。なるべく純粋なジュースにするため、モスリンなどを使ってさらに濾します。
台所はりんごの香りでいっぱい。

アップルサイダー作り2018 (9)

うわー、あれだけの量のりんごから、たったこれだけ?という驚異の遅さではありますが、サイダーのもととなるりんごジュースが確実にできてきました。

アップルサイダー作り2018 (4)

ひいひいひい。
一体何時間を費やしたのでしょう・・・これも分かりません。やっと、やっと、デミジョンいっぱい(4.5リットル)のりんごジュースが完成しました!お疲れさま、ショーンと私!!

さあ、お次は何?ここに何を入れるの?
と思いますよね。
実は、何も入れません。何も入れない、何も足さない。どういうことかというと、りんごなど自然界に育つ植物には何にでも野生の酵母が付着しています。酵母(英語ではイーストですね)はブドウ糖に触れると活性化して菌を増やしていきます。りんごの果汁は甘く、発酵に足りる十分なブドウ糖が含まれているので、これを利用して自然発酵させるのが伝統的なサイダー作りの方法なのです。面白いですね~。

近年では安定した発酵を促すために果物に残った野生の酵母を一度殺してからあらかじめ調整された酵母(アルコール作り専用のパウダー状イースト)を入れて作る人も多いようです。私はなるべく自然で伝統的な手法が好きなので、今回は何も使いませんでした。野生の酵母がどんな力を発揮して発酵させてくれるのか。理科の実験のようで楽しいものです。

さて、デミジョンに入りきらなかった搾りたてのりんごジュースを飲んでみました。
・・・これが、なーんておいしいんでしょう!こんなりんごジュース、初めて飲んだ気がします。市販のものとは比べものにならず、上品で奥行きのある感動的な味です。そうかあ、これがりんごジュースの本当の味なんだなあ。

数日すると、期待通りさっそく発酵が始まりましたよ。

アップルサイダー作り2018 (2)

ガスが出始め、エアーロックからは泡がポコポコ言って出てきます。

そういうわけですから、アップルサイダーのレシピは
①りんごを絞る
②果汁を濾す
③デミジョンなどの瓶に流し込み、エアーロックをつける
④放置して待つ。
材料:りんご
以上です。こういうのが好きだなあ。

アップルサイダーはりんごの収穫期である秋に作り、クリスマスには飲めると言われます。いつ完成したのかが分かるかというと、これはワイン作りと同様ですが、基本的には発酵が終わりガスが出てこなくなったらできあがりです。つまり、酵母によってブドウ糖が食べ尽くされた時、ということですね。
サイダーの今後の過程はまた違う記事にしてご報告したいと思います。お楽しみに・・!

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望月えりか

Author:望月えりか
ウェブサイト「アイルランド田舎生活」のブログ版、日々の暮らしの様子をエッセイにしてお届けしています。
2004年よりアイルランド人の夫、一姫二太郎と4人でアイルランド西部の小さな村に暮らしています。
アイルランドの自然と伝統音楽に囲まれながらオーガニックな野菜作りと食生活、農家さんの羊毛で糸紡ぎ。アイルランド伝統音楽プロジェクト「ブラックバードミュージック」運営。フィドルを弾いたりフルートを吹いたり。
新聞、雑誌等プレスへの寄稿文依頼はirishcountrylife@gmail.comまでお問い合わせください。

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