我が家のブラウンブレッド
我が家では、夫がブラウンブレッドを焼くのが習慣になっています。夫は長年自分の家のレンジに薪をくべて、そのオーブンでブラウンブレッドを焼いています。新しい家に引越してからも、この習慣は変わっていません。
レンジ(Range)というのは、イギリスやアイルランドに古くからあるもので人によってはクッカー(Cooker)とも呼びます。最近ではオイルで熱くなるレンジもあるようですが、昔ながらのものは単純に火をおこして、その熱でオーブンで調理をしたり、レンジの上が熱くなるのでここに鍋を置いて料理をしたりすることができます。

我が家のレンジは夫の弟が妻の叔母から譲り受けた1960年代のレイバーン(Rayburn)というイングランド製のレンジで、左のドアを開けてそこで火を起こし、右の扉を開くと二段式のオーブンがあるという作りです。煙は煙突を通って外に出て行きます。50年以上経った今でも何の支障もなく、アイルランドで一番おいしいブラウンブレッドが焼ける自慢のレンジです。
ブラウンブレッドとはその名の通り茶色いパンなのですが、アイルランドの定番のパンです。「ソーダブレッド」という名の方が浸透しているかもしれません。見た目はごつごつしていますが、食べてみると意外に柔らかくほのかな甘味のあるパンですが、日本のパン屋さんでは見たことがありません。
我が家のブラウンブレッドは、小麦粉、オートムギ、オリーブ油、塩、ブラウンシュガー、バターミルクを夫の長年の勘を頼りに目分量で順に混ぜて、一気に3つ焼き上げます。
バターミルクは、日本では見たことがなかった気がします。バターを精製する時に残るミルクで強い酸味があり、アイルランドではスーパーで普通に買えます。
こだわりがあるようで、小麦粉やオートムギはすべてオーガニックのものを使います。

出来上がったブラウンブレッドは、表面がこんがりと茶色に輝き、食欲をそそります。焼きたてのパンをスライスして、バターを塗っていただくのが最高においしいです。
朝は、このブラウンブレッドを焼き色がつくまでしっかりトーストして、バターがスライスの底から染み出てくるぐらいたっぷり塗って食べます。更に、ここに自家製のブラックベリージャムを塗って食べるブラウンブレッドは、まさに天下一品です。